かわうそ日記 ( 2002年02月 ) こよみのページ こよみのページ
残滓  (2002.2.28[木])

残雪出張で舞鶴を離れ、島根県に来ている。
緯度的には舞鶴と大差無いが、北側に急峻な斜面を持つ地形が多く、日の当たらない場所が多いせいか、舞鶴より雪が残っているようだ。

今日は朝から小雨。春雨と言うほど暖かな雨ではない。
日のあまり当たらない斜面に残った雪にも雨が降る。雨に打たれた雪は、その柔らかな部分が融け、ざらざらとした荒い表面を見せている。
もう、新たに積もることもなく、後何度かの雨に遭えば、融け残った雪もやがて消えてしまうのだろう。

午後になって、朝からの雨が一時止み、わずかな時間であるが日が射すのが見えた。
北側の斜面に残った雪の残滓に、傾きかけた太陽が長い影を落としていた。


「引用」について・・・その後  (2002.2.23[土])

 メールマガジンの担当者にどういった経緯で記事を掲載したかを問い合わせ(抗議の意味も含め)たところ、直ぐに事情説明のメールが届いた。
 説明によれば、記事で引用したのは私のHPでは無く他のHPであった。そのHPのアドレスも記されていたので早々に見に行くと、確かに今回問題にした文章が載っていた。メールマガジンの担当者は「善意の第三者」であったわけだ。
 引用したHPの記事が勝手に書き写されたものだったとは、メールマガジンの担当者は知り得ない訳だから、私からの問い合わせを受けた担当者は面食らったことだろう。それにも関わらず迅速に対応してくれたことで、件のメールマガジンに対する不信感は払拭できた。連絡をくださった担当者には感謝したい。

 さて矛先は、メールマガジンから「他のHP」へと向きを変えることになるわけだが、質問状を書くべきかどうか迷っている。
HPの全部の文章の無断引用を全部調べられるわけでもなし、個別に対処していては際限が無くなる。そんなことに割く時間があるなら、新しい解説記事の一つも書いた方がいい様な気もする。まあそうは言いつつも、いやな気分が残るのも正直なところである。何か空しい。

追記.
問題のHPは、http://www.e-kyoto.net/topics/03hina/index.htm
雛人形の左右について書かれた記事とこよみのページの「雛祭り」の余談を読み比べていただきたい。


引用  (2002.2.22[金])

今日は、こよみのページの一部引用について不愉快なことと愉快なことの2つが同時にあったので、そのことについて書いてみた。

引用・・・その1 (不愉快)

『男雛と女雛は左右どちらが』
毎日沢山届くメールマガジン、いつものようにざっと目をとおす。
その中に、前述のタイトルのコラム記事があった。
雛祭りが近づくこの時期だから、それに関する話題だなと思って読んでみた。

「現在、関東では向かって左が御内裏様(親王:男)、右が御雛様(内親王:女)。
 関西では反対となっています。
 古来日本では左が上位(左大臣は右大臣より偉い)。・・・・」


どこかで読んだ様な、いや書いたような文章。
早速あたってみると、「桃の節句」の最後に余談として書いた内容と同じだ。コラムは35文字×15行の文章だったが、そのはじめの12行が「余談」と同じ(改行と「ですます」が変わっている箇所が少々あり)。
どう見てもそのままコピーされたようだ。

インターネット上に公開している以上、引用されるのは仕方がない(というか引用されるというのは、価値を認めていただけたと言うことで光栄なことである)が、それにしても、ここまでまる写しするなら、出所を明示するか、掲載する件の連絡くらいしてくれても良いのに。
件のメールマガジンはインターネット関連の事業を行っている会社が発行しているもで、発行数も15000以上。そういったところでもこんなことをするのかな?


引用・・・その2 (愉快)

ナスの馬こちらは、外国から。
アメリカのバージニア大学が作成し、3月に公開する予定の「オン・ライン俳句百科事典(仮称)」に、「お盆(盂蘭盆)」で使った、ナスとキュウリの馬の写真を使いたいとの連絡。
一枚の画像の引用だけなのに、使用目的・用途や出所の明示とその方式まで詳しく丁寧に書いてあり、こちらが恐縮してしまうほど。
もちろんこちらも丁重に「どうぞお使いください」と返事をしました。こういうことに使ってもらえるのは嬉しいな。


ネコヤナギ  (2002.2.17[日])

 炬燵で丸くなって、TVを見たり本を読んだりししているうちに昼になってしまった。
「時間を無駄にして」とは思うが、止められない土曜の過ごし方である。

 午後になって、空腹を覚える。何か作ろうかとも思ったが、面倒になって外へ出た。
久しぶりに暖かい空気。日差しはまだ弱々しい冬のそれで、気兼ねしながら地面を暖めている。
胃を満たすために外に出たはずなのだが、暖かな空気を吸い込むと空腹が遠退く。急遽行く先を変更して伊佐津川の河原へ。

 河原をには枯れた葦が多く、そんな場所には雪が残っている。雪の上に残る鳥の足跡が蒼い影となる。
ねこやなぎの綿帽子川の水は既に雪融けの水を含んで、その量を増やしている。いつもなら見えている中州も今日は見えない。
水に隠れた中州の辺りは、今日は鳥たちの遊び場。オシドリだろうか、美しい濃緑のビロードを首に巻き付けた鳥が遊んでいる。
鳥を驚かさないように少し遠巻きにして上流へ向かうと葦の原に1本の小木が立っている。猫柳だ。何処にでもあったようにも思えるのだが、辺りを見回すとこの1本しかない。水に接する枝には上流から流れてくる葦の枯葉が沢山巻き付いていた。
1年ぶりの猫柳。近づくと川面へ指し伸ばした枝に銀白色に光る綿帽子が見えた。綿帽子は、控えめな早春の日の光を、精一杯に反射していた。

昼食の時間は、すでに夕食の時間に近づいていた。


春立つ  (2002.2.15[金])

立春を十日ばかり過ぎたが、春はまだ、雪の下に隠れたままか、その姿を見ない。
裏の雑木も、まだ冬化粧のまま、その白い枝で深い青空を背景にフラクタルの模様を描いている。
それでも、季節は動いて行く。
あと一月もすれば、今日のこの雪の景色も忘れ、草の緑に早春の匂いを感じているに違いない。

春立つ姿がはっきりする頃には、私の周囲の様子も変化しているかも知れない。
舞鶴に来て既に三年。転勤のある仕事であるからそろそろ移動の可能性もある。つい昨日までは、そんなことがあるとは考えてもいなかったが、三年なら無いと考える理由が無い。
あまり喜んで赴任したとは言えない舞鶴ではあるが、三年も住めば愛着も湧き、この地での人間関係も出来る。離れ難くなるものだが、何時は離れる日が来る。

離れるの日は今年か来年か、その先か今はまだわからないが、その日を思って舞鶴での1日々々をもう少し大事に過ごすようにしよう。
その年の、春立つ日まで。
雪化粧


茜雪  (2002.2.14[木])

あかねゆき立春を過ぎた頃から寒波が寄せてきた。
年明け後も暖かい日が多く、今年は舞鶴に雪は無いかと思い始めていた矢先、忘れ物を届けにとばかりに雪はやって来た。
月曜日には、一日中飽きもせず雪は降り続け、風邪で寝込んだ私は、窓から雪暮れの空を憂鬱に眺めていた。

夜になっても雪はやまず、窓の外には白い雪片が見えた。
長引いていた風邪も、ようやく快方に向かいつつあるのか、夜に入ってから熱が上がることも無くなった。
熱にうなされて何度も目が覚めることも無くなるだろう。

そして、久しぶりの心地よい眠りから覚めると、雪は止み明け初める空と雪の山に茜の色が見える。
茜の色は、どこかに暖かい春の予感を秘めていた。雪に埋もれた舞鶴の姿も、そろそろ見納めかも知れない。


春なのに・・・2  (2002.2.7[木])

 現在8時15分(PM)。
勤務が終わった後、夕方からも診察してくれる診療所が自宅近くにある。
午後、あんまりつらいので、診察の予約をと思って診察券の裏を見ると

 「木曜 午後・休診」

4時を過ぎて、後少しだと思っていたのだが、休診の文字で心の支えを失う。
昔から良く発熱する体質のため、体温が上がったときの症状は良くわかる。
夕方会社を後にする頃は、関節と言う関節が痛み、足や腕に力が入らない。目もまるで作り物であるようで、素早く視線を移せない。

 「うーん、39度後半かな」

と思いながら、とりあえず薬局でアンプル剤を購入し、自宅へ。
自分の部屋は5階。階段の長いこと。

無事に着いて、早々に体温計を取り出す。脇の下に入れるときのあの冷感。つらいわ。
しばらくして、測定終了のアラーム。自分の感覚が正しいだろうかと思いながら、数字に目をやると

 「39.7°」

なかなか、正確でしょう。
明日も熱が引かないようであれば、午前中は病院行きだ。

余談.
こんなことしていないで、さっさと寝ろって?


掲載無料?  (2002.2.5[火])

「掲載は無料です」

昨日届いた雑誌掲載依頼の文面を読んで「?」と思った。
現在は1月にだいたい1〜2誌の雑誌がうちのHPを採り上げてくれている(iモード版も含め)。有り難いことである。

 今までは、「掲載数が多いため、原稿料の支払いはありません」といった断り書きがあるものを多く見かけた。こちらとしては原稿を書いているわけでも無いし、紹介していただけるだけで充分嬉しい。もとより原稿料など期待していない(ちなみに、「献本」があったのも2誌だけ・・・)。

 しかし、今回の出版社の「掲載は無料です」という断り書きを見ると、「有料が普通無料は例外」の様に読めてしまうのだが・・・。

 おそらく、これは「雑誌掲載」と言いながら後で「掲載のために○○円かかります」といった悪徳商法出ないと言うことを明示したものなのだとは思うのだが、そうでなく、雑誌の「厳選××サイト」なんて言う内容の多くが、お金を払っての「広告」だったら、困りものだな。

追記.
もちろん、「掲載OKです。おとり上げありがとうございました。」と返事をしましたけど。


落花  (2002.2.3[日])

今週末も那智勝浦の本宅に戻ってきた。
午前中は、家族4人で買い物などに出かけ、昼過ぎに家へ戻った。

落ち花夕方近くになると雨が降り出すような気配で、家に戻った時分には既に太陽は見えなくなっていた。
家族のうち3人の昼食が済むと、家内は4人目の家族への給餌(授乳)に取りかかる。その間は私に手伝える事も無いので、この時間を利用して、いつもの散歩に出かける。まだ雨は来ていない。

いつもと違った田圃のあぜ道を歩いていると、脇を流れる小川に赤い色を見つけた。赤い色は流れに沿って点々と並んでいる。
どうやら小川の上流の山の中に椿の木があるらしい。川面に落ちた椿の花が、流れ着いたものだった。
役割を終え、木から離れた花ではあったが、枝に咲いていたそのままの美しさを保って、静かに流れに浮かんでいた。


雪の朝の風景  (2002.2.2[土])

ここ数日、冷え込む日が続く。
今朝も、また寒い朝。立春を間近に控えたこの時期が、一番寒い。
昨夜、雪は降らなかったが、この寒さのため融け残った雪があちこちに残る。

いつもより少し遅く職場に着く。車を駐車場に止め、手近な通用口へ向かう。
通用口へ続く5段の階段を上ると、電柱の列が見えた。
電柱の列の向こうには、雲をまとった山が見えた。

五郎岳


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