かわうそ日記 ( 2005年06月 ) こよみのページ こよみのページ
田草鳥  (2005.6.24[金])

田草とり
朝から降り続いた雨が午後になってようやくあがった。
五月雨の束の間の休息。

束の間の時を惜しむように、手早く身支度して田圃に入る。
この時期の雨は稲には無くてはならない雨。雨降りの間も稲は伸びる。
だが雨降りの間に伸び続けるのは稲ばかりではない。厄介者の雑草もまた伸びる。

田圃に入って伸びた稲の間で、稲の養分を掠め取って伸びる雑草を抜く。
稲の根を傷めないように慎重に歩を進めながら腰をかがめ、一本一本抜いていく。
時折かがめた腰を伸ばして見回せば、同様に腰をかがめて草を抜くものたちの姿が、稲の間に見え隠れする。
のんびりあたりを見回している場合ではない。どうやら明日もまた雨らしいから。

幸い、一度やんだ雨は夕方まで戻ってくることは無かった。
連日降り続いて疲れたのか、少々長めの休憩をとってくれているらしい。
おかげで田の草取りもだいぶはかどった。今日のところはこれくらいでいいだろう。

ずっと下ばかり見ていた視線を空に向ければ、雲の切れ間にかすかに茜の色が見える。
雲に隠れて姿を見せない太陽が、雲の向こうで沈もうとしている。
さてそろそろ帰るとするか。

隣の田圃で、まだ精を出す仲間に向い
 先にあがるは
と一声掛けて羽を広げる。
羽の下に感じる風が湿っている。きっと明日は雨の一日だろう。
湿った風を追い払うように羽ばたくと田圃に残った仲間の姿が眼下を流れてゆく。
私の名は、田草鳥(たのくさとり)、田圃の守り神。
田草鳥
出勤途中に目にした、田圃で餌をとる白鷺の姿が田の草取りをする人のように見えてなりませんでした。
「まるで鳥が田の草取りしてるみたいだ」
と思ったら頭には「田草鳥」の文字が。と言うことで書いてみましたが、田草鳥なんていう鳥がいるわけでは有りません。冗談ですよ。


網の話・顛末  (2005.6.20[月])

前回の「天網・・・」の内容に関して金曜日の夜、新聞社宛に問い合わせのメールを送った。
返答はしばらく後にならないとこないだろうと思ったのだが、予想外に早く日曜日にはその反応があった。
日曜は、バドミントンの試合に急遽出場することになった(怪我での棄権が出たので、代わりにという要請があった)ので朝から家を留守にしていたが、その間に新聞社の方が自宅を訪ねてくれたらしい。名刺が入っていた。
名刺の裏には、「夜に電話させて頂きます」とあり、この電話で画像しように至った経緯の説明を受けた。

3年ほど前から使用しており、担当者が「リンクフリー」のページであるから良いと思って使用たとのこと。改めて担当者に確認したところ、使用の件について承諾を得ていないことが判った(確かに承諾した記憶は無い)と言うもの。
リンクフリーは
 「ご自由にリンクをお張りください」
ということで、内容を勝手に使って良いと言うことではない。ここを取り違えているわけだ。
(言葉の法的解釈以前に、倫理・礼儀の問題という気もするけど)

今後も使用させて欲しいとの申し出と、その場合の使用条件の話があったので、時々(一週間毎とか一ヶ月毎とか・・・間隔はまた後ほど相談)出所としてこよみのページの名前とURL を新聞のどこかに入れてもらうと言うことで了承。
メールを出した後の対応が早かったし、
 「無断で使わないで」
といっているだけで、
 「使っちゃ駄目」
といっているわけではないので、これで話は終了。

とにかく早く解決し、すっきりして良かった。
あんまり、かわうそ日記にそぐわない話だったが、顛末記として残しておこう。
補足
6/21に配達された新聞には、画像の出典としてこよみのページの名前と、URL が掲載されておりました。


天網恢々  (2005.6.17[金])

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 ります
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 で見ることが可能です。個人的なページだからといって、私的使
 用にはなりません。

    (1997年11月 日本新聞協会編集委員会見解より、抜粋)
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「本宅=自宅」の生活も2ヶ月を過ぎたある日、ふと現在購読しているグッとローカルな地方新聞の月齢の欄を見た。
明日の月齢と、付近の港の潮汐のデータが記載されていた。月齢の数字の上にはそのときの月の満ち欠けの様子を示す画像も印刷されていた。
どこの新聞でも見かけるごく普通のものであったが、ちょっとだけ「凝っている」部分が有る。それは月の模様。

うさぎが餅を搗いているというあの月の模様である。新聞の画像にはそれがうっすらと印刷されていた。
凝ってるなと思って満月の近い時期の模様全体を見てみようと、古新聞を引っ張り出してみるとなるほどうさぎが餅を搗いている。
なかなか芸が細かい。そう思いながら眺めていると何となくどこかで見たような雰囲気。

 どこでかな・・・、あっ!

と見た記憶のある場所がわかった。「こよみのページ」というWebサイトの月の画像だ。
(そう、ここのことね)
他人の空似ならぬ、「画像の空似」かもしれないと思ったがあまりにも似ている。画像のドットのギザギザまでよく似ている。
早速残っている古新聞を集めて、月齢変化の様子とこのサイトの「月齢カレンダー」の画像を見比べてみる。同じだ・・・。

こよみのページの月齢カレンダーなどで使っている画像は、自分で昔写した写真を元に加工した画像である。
つまりとかとかのこと


この月の画像、加工途中で「ちょっと失敗」したものが実は少々混じっている。実害はないし、言わなければ気がつかないほどのものなので、めんどくさがりな私は、

 ま、いいだろう

として、そのちょっとした失敗をそのままにしていた(いる)。
月の模様に関して言えば世界中どこで見ても変わるものではないので、誰が画像を作ても似たり寄ったりになるのは仕方がないが「失敗」まで同じになるはずはない。

該当する月齢の新聞画像を確かめてみるとその指摘しなければわからない小さな間違いがそのまま見つかる。ということはである。

冒頭に書いた日本新聞協会編集委員会の見解は、実はこの新聞を発行している新聞社が運営しているWeb サイトに「著作権について」として書かれているものである。
もっともと思うのだが、それなら

 ネェネェ、私の著作権は?

と思ってもおかしくはないはず。
 使っていいですか
といわれたら
 いいですよ
と答えるつもりなので、せめて使わせてくださいという連絡くらいはいただきたいものだ。ことに商売物として使うときには。

それにしても、ごく狭い地域でしか発行されていないこの地方紙の上で自分の作った画像の無許可使用を発見するとは。

天網恢々疎にして漏らさず」とは、まさにこれ。恐れ入りました。


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