かわうそ日記 ( 2007年12月 ) こよみのページ こよみのページ
偶然の産物  (2007.12.31[月])

別にねらってそうしているわけではないのですが、写した写真を眺めていると、ここ数年なぜか大晦日の夕日を写していることに気がつきました。
ねらって写しているわけではなく、たまたま晴れた大晦日の年が続き、たまたま夕暮れにカメラが手元にあっただけ。偶然です。
そして今年も大晦日の天気は晴れ。
単なる偶然です。


日暮れ時に用事が出来て、いつものバックを背に自転車にまたがって家を出ました。
用事をすませての帰り道は、既に日が暮れて夜が迫っていました。
ただ自転車で進む道の一カ所だけがほのかに光っています。
沈む夕日の光のかけらが、山の窪を通り抜けるところがあるようです。

光の当っている場所まで進むと、アスファルトの上の小石には長い長い影を伸びていました。
長くのびた影を逆にたどると、そこには光の道筋をしめすように輝く草の穂の向こうに夕日の最後の光が見えていました。

2007年最後の夕日今年最後の夕日かと思ったら、急に写したいと思い、自転車にまたがったまま、背中のバックからカメラを取り出し、スイッチを入れました。
カメラの準備が出来るまでの数秒を息を止めて待った後、押したシャッターボタンの結果がこの写真です。

単なる偶然の積み重ねの結果、今年も大晦日の夕日を写してしまいました。
偶然もこう重なると必然のような気がしてきます。来年は狙って撮らないといけないかな?


或る一日  (2007.12.29[土])

何かを見たとき、その何かとは直接つながりのない別のものを連想してしまうことがあります。
夕暮れ時を思い浮かべさせる柿も、私にとってのそうした何かの一つです。


昨日は仕事納めで、今日から年末の休みに入りました。
休みに入って早速気になるのがどこかラケットを振り回せる場所が無いかと言うこと。
年末年始は公的な体育館などはどこも休業となっていてなかなかいい場所がありません。

 高校のクラブならやっているはず・・・

と時々顔を出す高校の練習日を確認したところ、大晦日と元日以外は練習があるとのこと。流石高校の運動部、真面目に練習しています。
と言うことで、喜び勇んで年末休暇の初日は朝から練習に出かけてしまいました。
現在は 1,2年生のシングルス強化を中心にしているとのことで、この辺の社会人のクラブでは滅多に出来ない、シングルスのゲーム練習を高校生相手にすることができて、私としては大満足。

柿午後になって高校の練習から帰る途中、缶コーヒーを買うために車を止め、一息入ている私の頭上には沢山の柿が枝にぶら下がっていました。
きっと渋柿なんでしょう、誰も採らず、まだ完全に熟していないのか鳥も食べていない沢山の柿。

木枯らしの波状攻撃で葉っぱはきれいさっぱり無くなってしまって、頭上には冬の空を背景とした柿のみばかり。
空に浮かぶ柿の色を見て私はいつものように夕暮れ時の寂しさを感じました。
まだ、午後に入って一時間ほどだと言うのに、夕暮れの冷たい風まで思い浮かびます。
想像上の夕暮れの風の冷たさに「ヒヤリ」としたとたん、

 「休みに入ったら、お父さんに、
  あれをしてもらわなくちゃ、
  これもしてもらわなくちゃ」

と考えていただろう家内の期待を裏切っている事実に思い至り、これまた「ヒヤリ」。
明るい年末年始の為に、こうしてはいられない。
飲みかけの缶コーヒーを手にして車に乗り込み、家に向かいました。

あとは、午前中の罪滅ぼしに想像ではない実際の夕方まで、家族サービスにいそしんだ私でした。
これくらいで許してくれるといいんですがね。
どうでしょう?


葉っぱを拾いに  (2007.12.2[日])

師走の最初の日曜日、
家内と私は息子のお供となって、葉っぱを拾いに行ってきた。
今頃の季節は木々の葉っぱは紅葉し、
草の葉は冬枯れて、風が吹くたびカサカサと音をたてる。

前日、沢山の銀杏の葉っぱを拾って来た彼の今日の狙いは楓の葉。
黄色の銀杏の葉っぱの次は、赤い葉っぱの楓ということだろう。
近くの楓の木と言えば・・・

 神社だ

と思い浮かんで、行き先は決まり。
子供の足を考えても片道30分弱の距離のはずが、
犬の散歩と出会えばついて行き、
どんぐりが落ちていればどんぐり拾いに没頭する息子に引きずられ、神社に着くのに1時間。
予想外の苦難の旅路となった。

紅葉神社の境内には杉や柊、榊と言った常緑の木々の間に一本だけ、楓の木があった。
まだ紅葉には早めで赤い葉は少ししかなかったが、
とりあえず息子の赤い葉っぱ取得の目的は達せた。

神社にたどり着くまで、予定外に時間をくってしまったので、葉っぱの採集が済んだ頃には陽は大きく傾いて夕方の気配。
日暮れが近いので帰りは道草食わずにそそくさと歩いて20分で帰宅。
時間はかからなかったが、

 お父さん、ねむい

と遊び疲れて言う息子をおぶっての帰路。
これまた予想外の苦難の旅路となった。
苦難の旅の報酬として得たものは、
きれいな葉っぱを息子が取った後に残った、
この二枚の葉っぱだけだった。


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