かわうそ日記 ( 2010年02月 ) こよみのページ こよみのページ
狂い咲き仲間  (2010.2.28[日])

二月の銭葵試合会場の体育館へ向かう途中、信号待ちで止まった歩道の植え込みに銭葵(ぜにあおい)の花が咲いていました。

今日の試合は、近畿社会人クラブ選手権大会の個人戦二日目。
昨日のダブルスに続いて、今日はシングルスの試合でした。

今年は開催地が和歌山市ということもあって、和歌山県勢の出場人数は昨年などより大分多いのですが、和歌山県からシングルスにエントリーしているのは、果たして何人いるやら。

なぜか同じバドミントンでも、「シングルスは辛い」と言われることが多くて、殊に和歌山ではその風潮が強い気がします。学生時代からバドミントンを続けている人達は口を揃えて、

 「シングルスなんて若い時分だけで十分」

と言います。そのためか社会人のクラブではシングルスの練習など、まず行われることがありません。みんな学生の頃によほど辛いシングルスを味わったのでしょうか。
社会人、それも30歳になる頃になってバドミントンを始めた私にはそうした学生時代の記憶が無いためか、シングルスに対する抵抗はありません。

 「40歳過ぎて、シングルスなんてよくやりますね」

と、仲間達からはまるで狂い咲きした花を見るような目で見られながら、本人は「至ってまとも」と思いながら、今日もシングルスの試合に出場でした。

銭葵は、初夏に咲く花。
その初夏に咲く花が春の始めと言うにも早すぎる今頃咲いているなんて。狂い咲きそのものです。
狂い咲きした銭葵が雨上がりの歩道と自分自身の濃い緑の葉の色を背景において、紫色の花を幾つも幾つも拡げていました。

人から見れば狂い咲きなのかも知れないけれど、この銭葵にとっては自分なりに咲くべき時を選んで咲いているのかも。目の前の花にとっては今咲くことが「至ってまとも」なことなのかも知れません。

信号が青に変わる前にこの狂い咲き仲間の写真を写し、今日はそれをお守り代わりに狂い咲きのシングルスを楽しんでこようと思いました。

追記.
お守りが利いたのか、優勝こそ出来ませんでしたがその一歩手前の賞状を持ち帰ることが出来ました。
自分自身が「至ってまとも」と思う間は、これからも精々狂い咲きをして行くつもりです


神社にて  (2010.2.11[木])

毎年、建国記念の日には近所の神社で御弓行事が行われます。
神社はこの地域の村社。今でもまだ

  村社

という表現のよく合う雰囲気の神社です。
この神社、あんまり偉い神様がいらっしゃるふうではない(神様、ごめんなさい)ので、神社に参拝するというより、ふらっと立ち寄ってみる、そんな神社です。

この身近な村社で行われる御弓行事は、これもまたなんだか身近な行事。

御弓行事
的に群がる人々
五穀豊穣を祈り矢を射るという神事ながら、矢を射るのは近所の中学二年生たち。ただし服装は狩衣で中身はともかく服装だけは厳かです。
多分中学二年生が射手としえ選ばれるのは、数え年十五歳、元服の年だからでしょうか。

御弓行事は、「矢が的の中央を捉えれば豊作」ということですが、矢が的の中央を捉えるまで際限な射続けるので現実には、いつでも「豊作」となります。
問題は、矢を射るのが素人(一応、数日間の練習はしますが)ですからなかなか的に当たらないこと。このためいつまで経っても御弓行事が終わらないということも。

今年は、意外と早くに「的中」となり、行事は早めに終了。
後は的をバラバラに割いて、破片を縁起物として持ち帰ります。
的中が早く出て待ちくたびれることが無かった今年は、的の破片を持ち帰る人達も笑顔。
去年、一昨年の疲労感漂う表情とは違っていました。

意外と早くに終わった今年の御弓行事帰だったので、見物に出かけた私は帰る前にちょっと道草。
境内で何枚か写真を撮ってきました。
梛の木蓑虫
一枚は梛(なぎ)の木の枝。この辺りでは神木として神社等で見かけることの多い木です。梛の木は歴とした針葉樹ですがその葉っぱといえば、写真のように幅広。針葉というイメージではありません。
(丸く映っているのは実です)

もう一枚は蓑虫。背の低い桜の木の枝にぶら下がっていました。
最近は気にしていなかったためか、蓑虫を見たのは久しぶり。懐かしくなって写してみました。
ちなみに、この桜の枝には写真の他にも 3つの蓑虫がぶら下がっていました。
蓑虫にとって、この桜の木は「魅力の物件」だったみたいです。


ページトップ by かわうそ@暦 (PV since 2008.7.8) Powered by HL-imgdiary Ver.3.00