【金縷梅】 (まんさく) 二月下旬から三月上旬。余寒の中に一斉に金色の花を咲かせるマンサク。 春の始めに「まんず咲く」からマンサクと呼ばれると言います。 雪国の春の山には無くてはならない花です。 花自体はよじれた金色の糸状で、私は「錦糸卵の花」と勝手に呼んでいます。 枝は柔軟で昔はかんじきの材料にされたと言いますし、樹皮も丈夫で山仕事 の際の縄の代わりになったと聞きます。 その上寒さにも強く雪の残る山でいち早く花を付けます。北国に生きるため に生み出されたような木です。 花はかなり地味ですから、これが花だとはっきり知ったのは大分大きくなっ てから。花らしくない花ですが、その花らしくない花が、いまは懐かしい早 春の花になりました。日刊☆こよみのページ スクラップブック