日刊☆こよみのページ スクラップブック
(PV , since 2008/7/8)
【去る者は日日に疎し】(さるものは ひびにうとし)
1.死んだ人は月日のたつに従って次第に忘れるものである。
2.親しかった人でも、遠ざかると次第にその人への情が薄れる。
《広辞苑》
出典は『文選』の古詩十九首、
「去者日以疎 生者日以親」
私の仕事は、大体3年ごとくらいに転勤が有ります。
3年度頃か、1年毎とか、更に短い周期で転勤をするような仕事もあるでし
ょうから、転勤が多いとは言えませんが、3年ごとでも結構あちこち移動し
てきたように思います。
3年というと、転勤先での生活にも慣れ、知り合いの数も増えてきています。
こうして転勤場所でそれなりに生活の根が張りだした頃にまた異動するとい
うことになります。生活の根が張り始めた時、それを引き抜かれるわけですか
ら仕方がないとは思いつつも、なかなかつらいところです。
一昨日から出張で上京しておりますが、ここは3年前の勤務先。
ついでというわけでは有りませんが、昨夜は昔の友人達と会ってきました。
たった3年ですから、みんなそんなに変わっては見えませんでしたが、それ
でも転職したものあり、結婚したものあり、またその逆のものありといろい
ろ。
3年でこんな具合ですから、6年前、10年前・・・と更に昔に暮らした街
の友人達はどんな風に変わっているか。
月日が経つにつれて連絡も徐々に疎遠になり、今では連絡がつかなくなって
いるものも多いです。
去者日以疎 生者日以親
去る者は次第に記憶から消え去り、眼前のものにその席を譲って行くのが当
たり前なのでしょうが、そこにはやはり一抹の寂しさを感じてしまいます。
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