日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【逃げ水】(にげみず)
蜃気楼しんきろうの一種。
1.草原などで遠くに水があるように見え、近づくと逃げてしまう幻の水。
古く武蔵野の名物と伝えられた。春の季語。
夫木和歌抄26
「東路にありといふなる逃げ水の逃げ隠れても世を過すかな」
2.強い日差しで、鋪装道路の前方に水たまりがあるようで、近づくとまた
遠のいて見える現象。
《広辞苑》より
草原で逃げ水が出来るのかとこの説明を読みながら、想像を巡らしてみまし
たが、体験が無いと情景を思い浮かべるのは難しいですね。本当に起こるの
かな。
思い浮かばなかったと言えば、この逃げ水が春の季語だと言うことも、想像
の外にあって思い浮かびませんでした。
絶対夏の言葉だと思っていましたから。
私にとっての逃げ水は2の意味の、アスファルト上に流れる水。揺らめく陽
炎の向こうに近付けば逃げてしまう水のことです。
間もなく処暑という時期ですが、昨日もまた道路の上に大量の逃げ水を見ま
した。
昼下がりのランニング時間、「あの水のあるところまで」とアスファルトの
道の上に見える逃げ水を見ながら考えました。
どこまでも逃げて行く逃げ水をおって、せっせと走りましたが、もちろん追
いつくことは出来ず、流れ出たのは自分の汗ばかり。
無理だとは判っていても、
あの逃げ水を捕まえてみたい
夏の日射しの下で、そんなことを考えたことはありませんか?
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