【桐一葉】(きりひとは) 桐の葉が1枚落ちるのを見て、秋の訪れを知ること。 衰亡のきざしの象徴とされる。秋の季語。 《広辞苑》より 桐の葉は大きい。 秋になる団扇ほどもある大きなその葉が枯れ、乾燥してやがて桐の枝を離れ て地に落ちます。風がない夜にでもこの葉は落ち、地上でカサカサ乾いた音 を立てます。 中国の古典、『淮南子(えなんじ)』に、 一葉落ちて天下の秋を知る と言う言葉があり、これから出た季語だそうです。 夏の季節を通じて空を隠していた桐の葉が落ちるのを見て、秋の訪れを知る と言った意味の言葉です。 転じて、勢い盛んに栄えたものが、凋落して行く様子の例えとして使われる こともあります。 葉の落ちた音に驚いて暫し声をひそめた秋の虫が再び鳴く頃、落ちた桐一葉 に感じるものは秋の訪れなのか、人生の秋の兆しなのか。 さて、どちらでしょうか?日刊☆こよみのページ スクラップブック