日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【蒲団】(ふとん)
(「蒲」「団」はともに唐音)
1.蒲の葉で編み、坐禅などに用いる円座。ほたん。
2.(「布団」は当て字)綿・藁わらまたはパンヤ・羽毛などを布地でくる
み、座りまたは寝る時に敷いたり掛けたりするもの。冬の季語。
《広辞苑》
何気なく、布団と書いておりましたが、当て字でしたか。
広辞苑の説明では蒲団の蒲は、「蒲の葉で編み、坐禅などに用いる円座」と
書かれた座蒲団からとなりそうですが、《衣のことば》という本では2の蒲
団の語源として布の中に入れたものが「蒲の穂」だったことから蒲団と呼ば
れるようになったとありました。
夏の暑い時期には無くてもかまわないと思われた蒲団も、白露を過ぎて朝露
がつくほど朝の気温が下がり始めたこのごろでは、またその暖かさが懐かし
くなる蒲団。冬の季語だそうですが、とても冬までは待てそうもありません。
我が家の近所には数年前までは水田だった休耕田があります。
数年前までは稲が生えていたその場所に、現在は蒲が生えています。
あの褐色のきりたんぽみたいで難そうな蒲の穂ですが、一端形を崩すと柔ら
かな綿状になります。
そう言えば昔、同じように水辺に沢山生えていた蒲の穂を集めて崩し、綿を
とってそれを「秘密基地」に敷き詰めてその温もりに一人悦に入った事があ
りました。これって、「蒲団」の独立発見?
私以外にも同じように、蒲の穂による「蒲団」の独立発見をなさった方がい
らっしゃるのでは?
さて現在も近所に蒲の穂が生える環境に住んでいるわけですが、今の子供た
ちもまた「蒲団の独立発見」をしているのでしょうか。もうそんな遊びはし
ないのかな?
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