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【鹿鳴の宴】(ろくめいのうたげ)
 1.中国、唐代に州県から挙げられて都に上る貢士を送った宴会。
  「鹿鳴」の詩を歌うからいう。
 2.佳賓(かひん)をもてなす酒宴。

 昔学校の歴史の授業で「鹿鳴館」を舞台とした明治期の外人交歓の様子を習
 ったことを覚えていませんか?
 当時は、なぜ「鹿鳴館」なんていう変な名前だったのかなと思っていただけ
 でしたが、「鹿鳴」という言葉には詩歌や音楽で客をもてなす会という意味
 があったのですね。

 【鹿鳴】を辞書で引くと、
  (詩経の小雅「鹿鳴」に基づく) 宴会で客をもてなすときの詩歌・音楽。
  また、宴会。

 と出てきます。詩経と言えば、孔子が編纂したとも言われる中国最古の詩集
 ですから、そこに既に登場していると言うことは、何とも歴史のある言葉だ
 ったわけです。

 なぜ本日、この歴史ある言葉を引っ張り出してきたかというと、家の回りで
 鹿鳴を耳にしたからです。もちろんここでの鹿鳴は宴会の音というわけでは
 ありません。本物のの鹿の鳴き声です。
 山へもどる道がわからなくなって鳴いているのか、鳴き声の主までの距離は
 かなり近そう。

 こちらの鹿鳴は宴会とは何の縁もない鹿の声でした。
 森の中で、鹿たちが宴会を開いていて、その帰り道の鹿の声なら、話は別で
 すが流石に、そういうわけではないでしょうね。


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