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【伴食宰相】(ばんしょく さいしょう)
1.その職についてはいるが、実権のない無能な大臣。
《語源》唐の制度で、大臣は政事堂で食膳を賜って会食することになってい
た。盧懐慎(ロカイシン)は清廉な人物ではあったが、政務をさばく力に乏
しく、事ごとに姚崇(ヨウスウ)(=唐朝中興ノ名臣)にたよったことから、
伴食宰相とそしられるようになったという。『旧唐書・盧懐慎伝』
2.〔転じて〕政治全般を動かす実権を持たない二流の省の大臣。
《学研国語大辞典》
アメリカのサブプライムローン問題に端を発した株価暴落、金融不安に対す
るコメントを求められた関係省庁の大臣の発言がまるで他人事のようで頼り
ないものであったことが話題(?)となりました。
急なことで対応策も何もないところでコメントを求められても迂闊には答え
られないという事情もわかりますが、それを割り引いてもあまりに情けない
答えのオンパレード。
そこで思い出した言葉が、伴食宰相。
伴食宰相の故事の元となった唐の時代には、それでも伴食宰相がいても、こ
れを支えるだけの有能な宰相(姚崇)がいたからよかったのですが、さて今
の日本では、誰がその役割を担ってくれるのでしょうか?
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