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【稲妻】(いなずま)
 (「稲の夫(つま)」の意。稲の結実の時期に多いところから、これによって
 稲が実るとされた)
 空中電気の放電する時にひらめく火花。多く屈折して見える。また、それが
 空に反映したもの。動作の敏速なさま、また瞬時的な速さのたとえに用いる。
 いなびかり。いなたま。いなつるび。秋の季語。
  《広辞苑・第五版 抜粋》

 音が聞こえないほど遠くの雷からその光だけが届いたものを稲妻と呼ぶこと
 もあります。私の場合、こちらの意味で稲妻という言葉を覚えたようで、今
 でも遠くの空が青白く光るものだけが稲妻だと思っています。
 音のするものは私にとっては雷です。

 今では、雷も稲妻も同じものだと分かっていますが、それでも理性以外の部
 分は、雷と稲妻が同じだとは思っていないようです。
 ちなみに、雷は稲妻と違って夏の季語。
 雷と稲妻の季節が違うと言うことは、両者は別物と思った人が私以外にもい
 たと言うことでしょうか。

 夏から秋へ。
 怖ろしい雷が、空を青白く照らす稲妻へと変わります。
 雷から稲妻と名を変えたその光を目にする毎に、稲の穂は重さを増している
 はずです。

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