日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【蓼食う虫も好き好き】
辛い蓼(たで)を食う虫もあるように、人の好みはさまざまである。
《広辞苑・第五版》
わざわざ辛い蓼なんか食べなくともいいのに、よりによってそんな草を好ん
で食べる虫もいる、本当に好みは様々です。
蓼を好んで食べる虫としては、イチゴバムシ、タデアブラムシ、タデコヤガ
などがいるとか。旺文社の成語林の解説にあげられた虫の名前です。
この諺の「蓼」が指すのは柳蓼(ヤナギタデ、別名マタデ、ホンタデ)のこ
とだそうです。
柳蓼を植物図鑑等で調べると確かに「葉には辛味がある」とありました。本
当に辛いようです。
柳蓼の分布は日本全土の水辺や湿地。ということは、私の周りにも探せばあ
るのでしょう。蓼科の植物は沢山目にしますが、どれが何という名の蓼か、
そんなに注意してみたことがありませんでしたので、判りませんでしたが、
今年の夏には注意して探してみることにします。もちろん葉っぱも噛んでみ
ようと思っています。それが出来たら私も立派な、蓼食う虫の仲間入り?
辛い蓼を食う虫がいるように、人間の趣味嗜好は様々。そんなことの何処が
面白いのと他人には言われるようなことでも、本人には面白くて仕方がない
ということの一つや二つは誰だって持っていると思います。
「こよみのページ」にしても然り。
世間一般の常識(?)からすれば、暦の話がそんなに楽しい話とは思えませ
んが、それでもそれなりの方々が興味を持って読んでくださる。そう考えれ
ば皆さんも蓼食う虫の仲間のようです(失礼? かな)。
人の好みはいろいろと言えば、蓼食う虫にしてもきっとその好みはいろいろ、
微妙に異なっていることでしょう。
日刊☆こよみのページの記事でも、暦データだけが必要だという方もいれば、
暦のこぼれ話やコトノハも必要だという方もいます。埋め草の記から読み始
めますという希少種もいらっしゃるようです。
蓼食う虫も好き好きですが、蓼食う虫の中にも好き好きがあると言うことで
すね。一種類の虫の好みにだけ合わせてしまっては、蓼は蓼では無くなって
しまいますから、不味い葉っぱは食べ残してもらうこととして、蓼は蓼らし
い葉っぱを提供することが大切でしょう。
さて今日はどこの葉っぱから食べられるか。
蓼らしい辛い葉っぱを用意して待つことにします。
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