日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【弱冠】(じゃっかん)
1.[礼記曲礼上](古代中国で男子20歳を「弱」といい、元服して冠をかぶ
ったことから) 男子の20歳の異称。また、成年に達すること。
2.年の若いこと。
中国古代の主に貴族の生活上の規範をまとめた礼記には、年齢によって次の
ような呼び名と意味があると書かれています。
10歳:「幼」 ・・・ 学問を始める。
20歳:「弱冠」・・・ 冠をつける(成人の儀式)
30歳:「荘」 ・・・ 妻を娶る
40歳:「強」 ・・・ 仕官する
50歳:「艾」 ・・・ 役職に就く
60歳:「耆」 ・・・ 人を指揮する立場となる
70歳:「老」 ・・・ 家事を子に伝える
80歳:「老毛」・・・ 刑罰の適応を免れる
弱冠、則ち成人して一人前の男子の証である冠をかぶる年齢です。
弱は「よわい」という意味がありますが、元々は「しなやか」だという意味
がありました。弓を作る場合、しなやかな素材の場合は小さな力でも簡単に
しなうために、「よわい」という意味となったそうです。
昨日は成人の日で、弱冠二十歳の新成人が沢山生まれたことと思います。
新しく生まれた成人達には社会人として、ひ弱さを表す「弱」ではなく、歳
経た大人達から失われてしまった、しなやかさ、柔軟性を意味する「弱」を
発揮して社会に貢献して頂きたいものです。
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