日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【芹】(せり)
セリ科の多年草。田の畦・湿地に自生、また、水田で野菜として栽培。
泥の中に白い匐枝(ふくし)を延ばして繁殖。高さ約30センチメートル。
夏、花茎を出し、白色の小花をつける。
若葉は香りがよく食用。春の七草の一。春の季語。
《広辞苑・第五版》
近所の休耕田の表面を背の低い緑の野草が覆っていました。
びっしりと休耕田の表面を覆っていた野草の正体は芹です。
春の七草の一つで、七草粥には欠かせない芹。
現在の暦での七草の節供(人日の節供、 1/7)では、芹の季節には早すぎま
す。旧暦で考えても少々早すぎるくらい。田んぼの様子を眺めるかぎりでは、
いまが芹の盛りのようです。
芹の語源を調べると、
・一所にセリ(競)あって生えるところからか
・一所にセマリ(迫)あって生えるところから
・シゲレリの反。シゲリ(茂)の義。
・セセラギヰの義。
・煮て食べるとセリセリと音がするところから
・河の瀬にあるところから
《日本語源辞典》
多くの説がその密集して生える様子、水辺に生える様子を挙げています。
なるほど、私が目にした休耕田を埋め尽くす芹の有様そのものです。
七草粥の節供には間に合いませんが、競り合って生えている芹を休耕田に
摘みに出かけるとしましょうか。
まだ、芹摘みが出来る場所が身近にあることの幸せを忘れないように。
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