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【雀隠れ】(すずめ がくれ)
 草木の葉が、春、ようやく雀が身を隠す程にのびたこと。
 蜻蛉日記下「木の芽雀隠れになりて」
   《広辞苑・第五版》

 間もなく春が終わる頃となり、私の周囲では草木は大分大きく伸長し、雀よ
 りもっと大きな鳥でもすっぽり隠れられるほどになってしまっています。し
 かし日本は南北に長い国土を持った国ですから、東北や北海道ではまだまだ
 雀隠れの季節が続いているのではないでしょうか。

 春、草や木が芽吹き、育ち、野や山を覆って行く様子は様々な言葉で表され
 ます。雀隠れもそうした言葉の一つですが、草や木の伸長を草や木の伸長そ
 のものではなくて、その結果として見え隠れするようになる雀をとおして表
 現しています。

 昼下がり、陽の当たった田んぼの畦道を眺めていると、時々草の間から褐色
 の頭が草の間を上下するのが見えました。地面の何かをつつきながら歩く鳥
 の頭のようです。
 私の家の周りでは雀隠れの季節を大分過ぎているので、見え隠れする鳥の頭
 は、雀ではなく、多分ヒヨドリか何かの頭でしょうが、頭以外は畦道の伸び
 た草に覆われて見えませんでした。

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