日刊☆こよみのページ スクラップブック
(PV , since 2008/7/8)
【八十八夜の別れ霜】
八十八夜の頃に降りる霜。
この頃が最後の霜でこれ以後は降りないといわれる。茶や桑に害を与える。
《広辞苑・第五版》
八十八夜のころの霜を最後にして、それ以後は霜が降りず天候が安定し、種
まきの好期となるということ。
「別れ霜」は、「名残(なごり)の霜」「忘れ霜」「霜別れ」などともいう。
《成語林》
八十八夜は立春から数えて八十八日目を指します。
立春は毎年 2/4頃となりますから、この日付から数えた八十八番目の日付も
毎年大きく変わることはなくて、八十八夜と言えば、5/1か5/2となります。
今年(2009年)の八十八夜は本日、 5/2です。
八十八夜は、暦の上では雑節と呼ばれるもので、農業や漁業などの上で重要
な気候の変化の目安となる日として、暦に書き込まれたもので、季節変化の
目安となる季節点の一種といえます。
「八十八夜の別れ霜」と言う言葉もまた、この「八十八夜」の季節点として
の働きを表したものでしょう。
これ以後は霜が降りないと言いますが、さて本当でしょうか?
幾つかの都市の遅霜の記録を調べてみると次のようになります。
鹿児島 3/11(4/22)
福 岡 3/21(5/11)
京 都 4/09(5/19)
大 阪 3/19(5/06)
名古屋 3/29(5/13)
東 京 3/13(5/16)
仙 台 4/18(5/20)
札 幌 4/25(6/28)
最初の日付が、毎年の遅霜の日付の平均、後の()内の日付はその都市で最
も遅い遅霜の記録日です。()内の記録的な遅霜は特別と考えれば、八十八
夜以降には霜が降りないといっても間違いはなさそうです。
霜といえば寒い冬のもの。この霜が降ることが無くなると言うことは冬の名
残もいよいよお終いと言うことですね。
一年を大きく夏と冬に分けるとすると、八十八夜から先は夏の領分というこ
とが出来そうです。
日刊☆こよみのページ スクラップブック