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【八十八夜の別れ霜】
 八十八夜の頃に降りる霜。
 この頃が最後の霜でこれ以後は降りないといわれる。茶や桑に害を与える。
   《広辞苑・第五版》

 八十八夜のころの霜を最後にして、それ以後は霜が降りず天候が安定し、種
 まきの好期となるということ。
 「別れ霜」は、「名残(なごり)の霜」「忘れ霜」「霜別れ」などともいう。
   《成語林》


 八十八夜は立春から数えて八十八日目を指します。
 立春は毎年 2/4頃となりますから、この日付から数えた八十八番目の日付も
 毎年大きく変わることはなくて、八十八夜と言えば、5/1か5/2となります。
 今年(2009年)の八十八夜は本日、 5/2です。

 八十八夜は、暦の上では雑節と呼ばれるもので、農業や漁業などの上で重要
 な気候の変化の目安となる日として、暦に書き込まれたもので、季節変化の
 目安となる季節点の一種といえます。

 「八十八夜の別れ霜」と言う言葉もまた、この「八十八夜」の季節点として
 の働きを表したものでしょう。
 これ以後は霜が降りないと言いますが、さて本当でしょうか?
 幾つかの都市の遅霜の記録を調べてみると次のようになります。

  鹿児島  3/11(4/22)
  福 岡  3/21(5/11)
  京 都  4/09(5/19)
  大 阪  3/19(5/06)
  名古屋  3/29(5/13)
  東 京  3/13(5/16)
  仙 台  4/18(5/20)
  札 幌  4/25(6/28)

 最初の日付が、毎年の遅霜の日付の平均、後の()内の日付はその都市で最
 も遅い遅霜の記録日です。()内の記録的な遅霜は特別と考えれば、八十八
 夜以降には霜が降りないといっても間違いはなさそうです。

 霜といえば寒い冬のもの。この霜が降ることが無くなると言うことは冬の名
 残もいよいよお終いと言うことですね。
 一年を大きく夏と冬に分けるとすると、八十八夜から先は夏の領分というこ
 とが出来そうです。

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