日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【葦簀・葭簀】(よしず)
葦を編んで作った簀。
日よけなどに用いられる。よしすだれ。夏の季語。
《広辞苑・第六版》
葦を太糸で編んだ簀。
一見すると竹簾(たけすだれ)にも見えますが、こちらの方がずっと軽く、
目がやや粗いのが特徴。値段も竹簾などに比べればぐっと安価なのが普通。
日よけとして軒に下げて簾としたり、たてかけて葦簀囲いとして使います。
強い日差しを遮る一方で、粗い編み目は風を通しますから、暑い夏を乗り切
るためには強い味方でした。
エアコンの普及で、姿を消すかと思われた夏の風物、葦簀でしたが、昨今の
省エネルギー、節電の風潮の中で、再び注目されてきています。
室温を下げるという機能だけでいえば葦簀はエアコンにはかないませんが、
そんなエアコンでも、揺れることによって風の在処を知らせてくれるという
葦簀の機能(?)はありません。
エアコンの効いた涼しい部屋で過ごす夏もよいでしょうが、風に揺れる葦簀
を眺め、葦簀の粗い目の隙間から夏の風景を眺めて、暑さの中に涼しさを感
じて過ごす夏もよいものです。
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