日刊☆こよみのページ スクラップブック
(PV , since 2008/7/8)
【鼠に引かれそう】
家の中にたった一人で、淋しい様子のたとえ。
《広辞苑・第六版》
「鼠に引かれてない?」
電話でこんなことを言われたことが有ります。
実はそのときが、この言葉を耳にした最初でした。
鼠に引かれるって何のことだろう???
はじめてこの言葉を耳にしたときには意味がわからず、ただただ大きな鼠に
襟首をくわえられて引きずられて行く映像を思い浮かべていました。
この言葉を使った方は、当たり前にこの言葉を使ったのでしょうけれど、私
は、大人になるまでこの言葉を耳にしたことがありませんでしたから、大き
な鼠に引きずられて行く自分を想像しても、この言葉の意味は一向に理解で
きませんでした。
辞書にも出ているので、案外広く使われた言葉なのかも知れませんが、使う
ところと使わないところが有るのかな?
巨大鼠に引きずられて行く自分の映像、最初に想像したこの映像が、この言
葉を思い出す度に脳裏に甦ります。
今朝もこの記事を書き始めて既に三度は、大きな鼠に引きずられて行く私の
映像を思い浮かべています。あ、今四度目が・・・。
この言葉は一人ぼっちの人を、親しみを込めながらからかうときなどに用い
ることが多いようです。
一人ぼっちの家で、音をたてるものといえば鼠だけ・・・。
そんな様を想像したら、確かに寂しそうで。
一人ぼっちの誰かさんが、いつの間にか鼠にさらわれてしまうなんてことに
なりはしないかと心配になりますね。
今このときに、鼠に引かれてしまいそうな方はいらっしゃいませんか?
もっとも今は、一人ぼっちの家の中で音を立てるものは、鼠ではなくて、冷
蔵庫のモーターの動く音や、エアコンの音かも知れませんが。
冷蔵庫のモーター音と鼠のたてる音、さてどちらが寂しいかな?
現在一人暮らしの私です。
せいぜい鼠に引かれて行かないように気をつけることにいたします。
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