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【ざくろ】(石榴・柘榴・若榴)
 ザクロ科の落葉高木。
 ペルシア・インド原産で、栽培の歴史はきわめて古い。
 高さ5〜10メートル。幹には瘤(こぶ)が多く枝に棘(とげ)がある。
 葉は細い楕円形で対生、つやがある。
 6月ごろ鮮紅色5弁の花を開き、果実は大きな球形。果皮は黄紅色で黒斑があ
 り、秋に熟すると裂けて多数の種子を一部露出する。種皮は生食し、また果
 実酒を作る。樹皮は煎じて駆虫剤、材は硬く装飾用の柱などに使う。
 また、通常は結実しない観賞用のハナザクロがある。
 色玉。じゃくろ。秋の季語。「石榴の花」は夏の季語。
 本草和名「安石瘤・・・和名佐久呂」
  《広辞苑・第六版》

 万緑叢中紅一点、一面の緑の中に紅い花が一輪だけ咲いている、王安石の詠
 柘榴詩の中の有名な一節です。詠柘榴詩というくらいですから、この紅い花
 は云うまでもなく石榴の花です。

 花の時期は広辞苑の説明のとおり 6月頃。梅雨の時期です。
 陰暦五月の異称に「榴月(りゅうげつ)」があるのは、石榴の花が咲く月だ
 からでしょう。

  たこウィンナーの花

 石榴の花を私はこう呼びます。
 なぜ「たこウィンナーの花」なのかは石榴の花の姿、とくにその花の終わり
 の頃の姿を知っているかたには理解して頂けることと思います。

 昨日、雨の中で緑の葉の間に私はこの紅い花を見つけました。
 一輪ではなく幾つも。

 紅いたこウィンナーの花は、近づく台風に刺激された梅雨前線が降らせる強
 い雨の中、雨の強さをものともせずに咲いていました。
 石榴の花の別名は「つゆばな」。
 こんな名前の花ですから、梅雨の雨を厭うはずはありません。

 今日の天気も雨。
 ただし降ったり止んだり。
 この降ったり止んだりの雨の下、万緑の中に紅い石榴の花は咲いているでし
 ょうね。

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