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【薫風】(くんぷう)
 南風。温和な風。かんばしい風。南薫。
 青葉の香りを吹きおくる初夏の風。
 青嵐(あおあらし)。薫る風。夏の季語。
  《広辞苑・第六版》

 五月を表現する言葉に「風薫る五月」というものがあります。
 いろいろな場面で使われるため、やや陳腐という気もしますが五月の風情を
 表す言葉としはしっくりとくる言葉です。

 「薫」は香りを立てるために焼かれる香草のことだったそうですから、香り
 の佳い草の上を通りぬけ、その香りをとどける風が薫風なのでしょう。

 木々のみどりはまだ盛夏の濃い緑ではなく、若葉の柔らかなみどり。草の色
 もまた若草の色です。五月の風、薫風には通りぬけてきた木や草の若葉の柔
 らかなみどりが仄かに香るようです。

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