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【木蓮】(もくれん)
 (または、「木蘭」とも書く)
 モクレン科の落葉低木。中国の原産。高さ約4メートル。
 まばらに枝を分かつ。
 春、葉に先立って暗紅紫色6弁の大形の花を開く。
 近縁のハクモクレン・トウモクレンなどと同じく、観賞用に植栽。
 紫木蘭(しもくれん)。マグノリア(属名)。モクレンゲ。
 春の季語。
   《広辞苑・第六版》

 桜の開花宣言が今か今かと待たれる時期。
 そんな時期に、桜の影に隠れてしまいがちですが、白くて大きな花を空に向
 けているかのように咲かせている木があります。
 それが木蓮です。
 いえ、本当は「白木蓮(はくもくれん)」です。

 先週の土日にバスで通り過ぎた道路の両側には、白木蓮の木が街路樹として
 植えられていて、大きな花が今にも開きそうに大きな蕾になっていました。

 昔々、父の実家の庭にこの白木蓮の木があり、春には白い花を咲かせていま
 した。
 後で知ったところでは、その木蓮は父が植えたものだったそうです。
 若い頃の父が植えた時には小さな木だったでしょうこの木は、私が子供の頃
 には既にその庭一番の大木に育っていました。

 子供の頃に目にした木蓮の花は白色だったことから、木蓮は全て白い花を咲
 かせるものだと思っていたのですが、10年ほど前に紫の花を咲かせるものが
 あることを知りました。それどころか、単に「木蓮」といえば、この紫色の
 花を咲かせる方を指すのだと。白木蓮と区別して云う場合は、紫木蘭とも云
 うようですが。最初に紫木蘭を見たときには、

  「花は紫色だけれど、木は木蓮そっくりだな」

 と間の抜けた感想を抱いたものでした。
 今住んでいる場所の近くの公園には、この紫木蘭の木もあって、こちらも蕾
 をふくらませています。きっと、週末には大きな花を開かせていることでし
 ょう。

 「花といえば桜」とは云いますが、春に咲くのは桜ばかりではありません。
 もし見かけることがあれば、紫の、あるいは白の木蓮の花も、見上げてあげ
 て下さいね。
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