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■中秋の名月の話・・・その1

 今週の金曜日、10/6は中秋の名月です。
 中秋の名月については、暦にも天文にも関係する話題が沢山ありますので、
 今週は中秋の名月にまつわる話を書いてみようと思います。
 
 ◆第一回 『中秋の名月か、仲秋の名月か』
 
 「ちゅうしゅうのめいげつ」を漢字変換すると、中秋の名月と仲秋の名月
 という二つの変換結果が得られます。さてこれは同じものでしょうか。
 Googleでこの二つの言葉それぞれで検索を書けてみると、
 
  中秋の名月・・・ 648,000件
  仲秋の名月・・・   7,070件
 
 圧倒的に中秋の名月が多い。なかなか望ましい結果です。似ている言葉な
 のでもっと僅差かとおもっていたので、この大差は意外。でもこれを見る
 とほとんどの方が正しい使い方をしているようです。
 
 「中秋」と「仲秋」、よく似た言葉ですがその指す意味には微妙な差があ
 ります。
 
  中秋 ・・・ 秋の真ん中。旧暦八月十五日を指す
  仲秋 ・・・ 秋の真ん中の暦月の呼び名。旧暦の八月を指す
 
 というのがその微妙な差。中秋が八月十五日という暦日そのものを指して
 いるのに対して仲秋は八月という暦月を指しています。ですから
 
  中秋の名月・・旧暦八月十五日に見られる名月
  仲秋の名月・・旧暦八月に見られる名月
 
 ということになります。ね、違うでしょう。
 でも、名月と呼ばれるのは「満月」と相場が決まっています。また旧暦時
 代では、満月といえば十五夜の月、つまり十五日の日の夜に見える月。と
 結果的には同じ日を指してしまうのですから、いちいち気にしないという
 向きもあるでしょうが、本来的な意味ではやはり中秋の名月が正しいので
 す。
 
 では、明日は十五夜と満月の日付について書いてみます。ではまた明日。
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