日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■日出没計算と、太陽の方位・高度・・・その1
本日も皆様からの御質問メールから拾い出して『こぼれ話』を書いてみます。
本日の話題は、計算の話なのでちょっとだけ数学(算数かな?)です。頭の
体操だと思って頂ければ幸いです(書き上げたらすごく長くなってしまった
ので、その1,2に分割しました。悪しからず)。
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◇神戸のT.E様より
太陽方位・高度計算式は?
(1) 日出、日没の時刻。方位の計算式・方法はどうされているのですか?
(2) 日・時刻を指定しての太陽方位・高度の計算式は?どうしたら良いで
すか?
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さて、日出や日没の時刻や方位をを計算するのはそのための式があるのでは
なく、ある時刻において太陽が観測する場所でどの位置に見えるかという位
置計算を繰り返すことによって得ます(少なくともこよみのページでは)。
日出没とは、
「太陽の上辺が見かけの地平線に接する時刻」
ですから、太陽の上辺が見かけの地平線から測って高度角が0度となる瞬間
と言い換えることが出来ます。
ではどうやってこれを計算するかというと、いくつかの材料がそろえばあと
は簡単な座標計算式にその材料を代入してゆくことで求めることが出来ます。
必要な材料を列記すれば、
1. 観測地点の経緯度 (緯度φ,経度λ)
2. 観測地点での任意の瞬間の視恒星時 (SG)
3. 観測地点での任意の瞬間の太陽の視赤道座標 (視赤緯α,視赤経β)
の3つです(経緯度と赤道座標はそれぞれ緯度成分と経度成分があるので、
それを考えると数字は5つ)。また、日出没の定義での「太陽上辺の地平線
高度が0度」となる瞬間の太陽の中心位置(天文計算の場合、まず天体の中
心の位置を求めるため)を太陽の視半径と大気差、観測者の目の高さによる
眼高差、太陽の地心視差と言った値を考慮した一定の諸量を見積もって得ら
れる地平高度となる瞬間を求めることと言い換えることが出来ます。こよみ
のページでは、この諸量を見積もった値を -0.899度 としていますので、
「太陽の中心の地平線座標における高度角が -0.899 度となる時刻」
が日出没の時刻であるとなります。つまり、御質問の(1) の日出没の時刻を
求めるためには、(2) の日・時を指定した太陽の位置を計算する作業が必ず
必要となりますから、(2) の結果を用いて(1) を知ると言うことになります。
と言うことでここから先は(2) の太陽の位置を求める式の話となります。
とようやく説明が始まったところですが、実際の計算例はまた明日。
ではまた。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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