こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■1年はどこでも365日?
 「地球上 1年はどこでも 365日、国の違いなんて無いんだ!」

 人類は皆兄弟、愛は地球を救う。嗚呼美しい言葉だ
  ・・・ なんて単純には思え無い年齢に達した今日この頃。

 「愛が地球を救う」という言葉に首を傾げるへそ曲がりなかわうそは冒頭に
 掲げた、「 1年はどこでも 365日」にも首を傾げます。
 これって、単なるへそ曲がり?


 「日が昇って日が沈み、そして1日。これが 365回繰り返されると1年」

 この文章は正しい。常識じゃないですか。
 でも正しいことは正しいのですが、地球上どこでもかというとさにあらず。
 1年が365日だというのは実は「条件付きで正しい」ものなのです。

 我々はとかく自分の置かれた環境での常識が全てであると錯覚してしまいが
 ちです。そのため難しい話ではなく、誰でも知っているようなことまでうっ
 かり見落として「常識的な話」にうなずいてしまうことがあります。
 今回の話がそうです。

 「地球上には、1年に日の出が1回しか無い場所がある」

 といったら、驚きますか? もちろん「364 日間は曇る」なんていう話では
 ありません。でもよく考えるとこれがあるんです。
 特別な知識は必要有りません。誰でも知っているような話を突き詰めて行く
 と、この不思議な場所がどこか解るはず。さ、考えてみましょう

   ・・・ 思案中 ・・・
    ・・・ 考え中 ・・・

 どうですか? 「なんだ、そんなことか」と解った人もいますね。
 そうなんです。「日が昇り日が沈み、これが365回繰り返されると1年になる」
 という常識は、中・低緯度地帯に住む者にとってだけの常識で、高緯度地方
 に住む人には常識ではないのです。

 本日は、「常識」をちょっと疑って自分で考えてみようという暦の話でした。
 ではまた次回をお楽しみに (え! 解答なしで終わり??)。

  《答え:『それは北極点と南極点です』》

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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