日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■今日は『としよりの日』
皆さんお早うございます。
本日は2002年までの「敬老の日」。
遡って1965年までは「老人の日」。
もっと遡ると1963年までは「としよりの日」。
もっともっと遡ると1946年までは・・・。遡りすぎました。
祝日である「敬老の日」の始まりは、1947年生まれた「としよりの日」だっ
たのです。
◇「としよりの日」誕生
現在兵庫県多可郡に、多可町という町があります。
この多可町は平成17年に、平成の市町村大合併によって生まれた町で、その
前は、中町・加美町・八千代町の 3つの町でした。
このうちの八千代町は、昭和29年に野間谷村・大和村が合併して出来た町。
「としよりの日」はこの昭和29年前まで存在した野間谷村が発祥の地です。
昭和22(1947)年 9月15日、野間谷村村長門脇政夫氏の発案で、村のお年寄り
を集めて敬老会が開かれました。
「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」
というのがその敬老会の趣旨。そしてこの日を「としよりの日」と呼ぶこと
にしたそうです。 9月15日という日付については特に意味は無く、農閑期で
ありかつ天候の良い時期を選んだ結果だそうです。
それまでの日本には特定の日にお年寄りを敬うといった行事、風習はありま
せんでしたが、この野間谷村の「としよりの日」は結構な考えであると云う
ことで、兵庫県全域、そして日本全国へと広がって行きました。
◇「老人の日」誕生
全国に広がった「としよりの日」でしたが、広まって行くに従って、「とし
よりの日」という名前は、あまりイメージが良くないとして、改名すること
になりました。そして改名した結果が、
老人の日
でございます。昭和39(1964)年の事でした。
イメージが悪いと、名前を変えてみたわけですが、果たしてイメージは良く
なったでしょうか? (はなはだ疑問です)。
ちなみに、この「老人の日」は法律にもその名前が登場するようになりまし
た。その法律とは昭和38(1963)年に生まれた老人福祉法。
その第五条にこんな事が書かれています。
(老人の日及び老人週間)
第5条 国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるととも
に、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促すため、老人
の日及び老人週間を設ける。
2 老人の日は9月15日とし、老人週間は同日から同月21日までとす
る。
3 国は、老人の日においてその趣旨にふさわしい事業を実施するよ
う努めるものとし、国及び地方公共団体は、老人週間において老
人の団体その他の者によつてその趣旨にふさわしい行事が実施さ
れるよう奨励しなければならない。
うむ、なかなか。
この法律は今もなお健在です。よって、祝日となった敬老の日が 9月の第 3
月曜日に移動してしまった後も、なお本日は「老人の日」には違いありませ
ん。
さてさて、ここから敬老の日の話に・・・と思いましたが、思いの外長くな
りましたので本日はこれまで。
幸い、ハッピーマンデー法のお陰で(?)、今年の敬老の日は明後日ですか
ら「敬老の日」の話を明日か、明後日に書いても、ちっともおかしくありま
せんね。良かった良かった。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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