日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■テディベアズ・デー (Teddy Bear's Day)
本日10/27 はテディベアズ・デー。
本日の記念日でも取り上げています。
テディベアと言えば、言わずとしれた熊のぬいぐるみ。
世界中に、熱心な愛好家(?)がいるという有名なぬいぐるみです。
日本にも、
日本テディベア協会 (http://www.jteddy.net/)
という組織まであるほど。
テディベアの「テディ」はアメリカ第26代大統領、セオドア・ルーズベルト
の愛称ですが、この大統領の愛称が熊のぬいぐるみとなった裏には次のよう
な物語があります。
◇テディベアの名とデディベアズ・デーの由来
『1902(明治35)年の秋、ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出掛けた
が、獲物が得られなかった。
そこでおつきの人が、同行していたハンターが追いつめた小熊へのとどめ
の一発を大統領に頼みましたが、
「瀕死の小熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」
として大統領は撃たなかった。
このことが同行していた新聞記者によって新聞に掲載され、このエピソー
ドに因んで、翌年、ニューヨークのおもちゃメーカーが熊のぬいぐるみに、
ルーズベルト大統領の愛称である「テディ」と名づけて発売した。
その頃、ドイツのシュタイフ社の熊のぬいぐるみが大量にアメリカに輸入
されたこともあって、熊のぬいぐるみのこの名前が広まった。』
《記念日・祝日の事典》より
なるほど。
◇いい話なの?
ですがこの話が本当だとするとなんだか「いい話だな」と素直にうなずけな
い気がする私です。
「瀕死の小熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」
とありますが、この部分にまず「?」と疑問が。
「小熊を撃つのは忍びない」と言うのであればわかる気もするのですが、撃
たない理由が「スポーツマン精神にもとる」って、何だろう。
狩りは、スポーツの一種と考えられたのでしょうから、スポーツマンシップ
と言う言葉が登場する理由はわかりますが、それなら狩りに出かけて人の獲
物(同行のハンターの獲物)を譲られ、それを撃つこと自体「スポーツマン
精神にもとる話」であって、その対象が瀕死の小熊であるか否かとは関係な
いように思います。
もしかして、釣りのようにつり上げた獲物が一定の大きさより小さい場合は
逃がしてやるというのと同じ理由で「小熊だから」見逃されたのかな。
もしそうなら、「瀕死の小熊」ならそのままでは助かる見込みもないのだろ
うし、いっそとどめを刺してやる方がいいんじゃないか。
狩りに対する考え方やスポーツマン精神という言葉の意味が当時のアメリカ
の人々と現在の日本の人々(と言いながら本当は「私」だけの感覚ですが)
とで違っているのかもしれませんが、今この話を聞いてもちっともいい話と
は思えません。
大体こんな話が新聞に載ったら、大統領付きの新聞記者の太鼓持ち記事とし
か今なら思えないと思うのですが。本当は違ったストーリーがどっかにある
のかと疑問に思える私です。
皆さんはこの話、いい話だと思えますか?
◇最後に気になること
ルーズベルト大統領がとどめを刺さなかった「瀕死の小熊」ですが、その後
は? それと小熊が「子熊」だとしたらその親熊の運命は・・・。
余計なことがとっても気になるかわうそでした。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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