日刊☆こよみのページ スクラップブック
(PV , since 2008/7/8)
■白露
本日は二十四節気の「白露」の節入りの日です。
また七十二候の白露の初候は「草露白し」。
どちらにも白い露が登場します。
江戸時代に出版された暦の解説書、「暦便覧(著者 太玄斎)」は白露を
陰気ようやく重なりて露こごりて白色となれば也
と紹介しています。
朝夕の気温が下がり、空気中の水蒸気が草の葉や花の上で冷え、水滴となる
ということでしょう。
現在の白露の節入り日は黄道座標という座標で示した太陽の中心の黄経が
165度になる瞬間を含む日とされています。明確な定義ではありますが、暦
便覧の説明などを読んだ後では、少々味気ない気がしますね。
◇秋は露の季節?
本日は二十四節気の白露ですが、二十四節気にはもう一つ露がつくものがあ
ります。それは「寒露」。白露から一月ほど後、今年2011年のは 10/09が寒
露に当たります。暦の上では、秋は露の季節ということになりそうです。
暦の上では露の季節、では実際の天気では?
「季節の366日 話題事典」(倉嶋厚 著)によれば、1934年4月から1年
間、日本(福岡)において露の量を観測した例があるそうで、その結果は
春 2.84mm , 夏 2.30mm , 秋 3.52mm , 冬 2.20mm (総計 10.86mm)
となっているそうです。残念ながらこの本には、春夏秋冬を何処で区切って
いるかといった記述がありませんし、観測自体1箇所1年分しか無いので暦の
白露、寒露との正確な比較は出来ませんが、どうやら実際の気候からしても
秋は「露の季節」らしいことはわかります。
日刊☆こよみのページの読者の方には、朝早く散歩をなさっている方、農作
業等をなさっている方など、随分いらっしゃるようです。そうした方の実感
では、秋は露の季節なのでしょうか?
出来ましたら皆さんの「実感」も教えて頂きたいものです(どの地域かもあ
わせてよろしく)。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
日刊☆こよみのページ スクラップブック