日刊☆こよみのページ スクラップブック
(PV , since 2008/7/8)
■梅暦(うめごよみ)
「この冬、 5度目の寒波がやってきます」
週末にこんなありがたくない天気予報が出されていました。
立春は過ぎましたがまだまだ寒い日々が続いています。
とはいいながら二月も下旬に入り、あちらこちらのお宅の庭に見える梅の木
の枝に、花が開き始めるようになりました。寒い寒いとは言いながら、着実
に季節は動いているようです。
◇春告花
梅の花には「春告花」という異称があります。
梅は、桜や桃と云った春を代表する花々の多くに先立って花を咲かせ始める
ことから、春の到来を告げる花とされたのでしょう。
梅の花の開花の時期は、日本で一番早い沖縄県名護市では一月の中旬、東京
では二月上旬、そして一番遅い北海道網走市で五月中旬頃だそうです。
同じ梅でも沖縄と北海道では約 4ヶ月の差があることになります。
梅の花は、その土地々々で春を告げながら 4ヶ月かけて日本列島を北上して
行くことになります。
この平均の時期からすると、現在私の住んでいる横浜市あたりでは二月上旬
には梅の花が開き始めていてもよかったはずですが、今年は寒さで花の開く
時期が遅れたのか、私が気がついたのはこの平均より少し遅い二月中旬のこ
とでした。私が気がつくのが遅かっただけかもしれませんが・・・。
春告花は、その花が開くことで春の訪れ、季節の動きを知らせてくれる天然
自然の暦でもあります。このことを表す言葉が本日のタイトル、「梅暦」で
す。
毎日、暦の情報をお伝えしている日刊☆こよみのページですが、日刊☆こよ
みのページの生まれる遙か以前から、毎年毎年忘れることなく季節を知らせ
てくれてきた梅暦が、今年もそろそろ皆さんのご自宅の庭で、近所の神社の
境内で、あるいは人里に近い山の端で、春の訪れを知らせてくれているので
はありませんか?
さて、現在の梅暦、その最前線は日本列島のどのあたりを旅しているのでし
ょうか?
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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