こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■「お月様のお知らせメール」のお月様
 日刊☆こよみのページの姉妹メールマガジンに

  お月様のお知らせメール
  ( http://archive.mag2.com/0001281490/index.html )

 があります。
 何をするメールかというと、特徴的なお月様の日を忘れないようにと、その
 特徴的な月の日に送られるメールマガジンです。

 このメールマガジンで採り上げる「月の満ち欠けと月齢の関係を知りたい」
 というお便りを、日刊☆こよみのページにいただきましたので、姉妹メール
 マガジンとしては、「姉」にあたるだろう日刊☆こよみのページのページと
 しては、きちんと説明しないといけないなということで、本日はこの紙面を
 お借りして説明させて頂きます。

◇「お月様のお知らせメール」の一例
 どんなメールなの? 読んだこと無い。
 という方も大勢いらっしゃるでしょうから、一例をご覧いただきます(短い
 メールマガジンですので)。

 --------------- 2014/07/12発行 満月のお知らせメール ----------------
 かわうそ@暦が、「お月様のお知らせメール」をお届けします。

 ◆今日(7/12)の夜空に見える月は【満月】。
 月は日暮れの頃に東の空から昇り、翌日の夜明け頃に西の地平線に沈んでゆ
 きます。

 新月から数えて15日目の十五夜の月と満月は同じものと考えられがちですが
 十五夜と満月が同じ日になる確率は50%以下。
 案外はずれています。
 (今回も一致しませんでした)

 旧暦日による呼び名では【十六夜の月】です。

 ◆お月様の基礎データ
 ・満月の瞬間は 7/12 20時25分 (月齢は 15.1)
  ※満月とは、月と太陽の黄経の角度差が180度となる瞬間です。

 ・月出:7/12 18時32分 月没:7/13 5時15分 (東京での時刻)
 ・南中(真南に見える瞬間):7/12 23時52分 (東京での時刻)

 ・南中時の月と地球の中心距離は 358800 km (平均距離の 0.93倍)。
  月は平均より 25600km近く、見かけの大きさはいつもより大きいです。

 お月様、見えるでしょうか?
 見えるといいですね。
 以上、本日のお月様のお知らせメールでした。
 次回の配信は、【下弦の半月】のお知らせメールです。
 --------------- 「お月様のお知らせメール」ここまで ----------------

◇いつ発行されるのか
 お月様のお知らせメールは、次の7種類の月の日、あるいはその前日に発行
 されます。

  新月 三日月 上弦半月 満月 十五夜月 下弦半月 二十六夜月

 さてどんなお月様か、思い浮かんだでしょうか?
 ご覧になって、何となくわかって頂けるかと思いますが、この7種類の月は
 二つの系統に分かれます。

 1.太陽と月の位置関係で決まる天文学的な月
   太陽と月の黄道座標の黄経という角度の差によって決まる月で、次の4
  種類があります。

   新月(0°)、上弦半月(90°)、満月(180°)、下弦半月(270°)

  ()内は太陽と月の黄経の差です。ちょうど90°ずつずれているのがわか
  ります。現在、「満月」という場合は、普通はこの黄経の差による満月を
  指します。これは、太陽と月の位置から正確にその瞬間まで計算出来るも
  のなので、天文学的な月の呼び名といってよいでしょう。

 2.旧暦日によって決まる伝統的な月
   太陰太陽暦であった旧暦では、日付と月の満ち欠けが、ほぼ連動します
  ので、月の姿をその日付で呼ぶ慣習が定着していました。その中から特別
  な意味を持つ月を採り上げています。

   (新月)、三日月、十五夜月、二十六夜月

  がそれです。「(新月)」としたのは、太陽と月の位置関係で決まる新月
  も旧暦の暦月の一日に合致する月だからです。
  三日月、十五夜月、二十六夜月は、十五夜月は伝統的に「満月」と見なさ
  れてきた月であるということ、三日月及び二十六夜月は旧暦月の最初に見
  える月、最後に見える月(通常、肉眼で見える月としてという意味で)と
  いうことで、特別な月として採り上げています。

◇月齢との関係は?
 実は、このいずれの月も月齢とは直接の関係はありません。
 旧暦の日付による月については、旧暦月での日付は「≒月齢+1」ですので
 関係ないとはいえませんが、これも近似的な話に過ぎません。
 唯一、確実なのは「新月の月齢は0」ということだけです。
 これは、月齢とは新月の瞬間からの経過日数を表す数字なので、当然という
 より必然なわけです。

◇いっそ、毎日送れば?
 「なぜ七回だけの配信? いっそ毎日送っては?」

 といわれたことがあるのですが、このメールは、「あ、今日が満月か」と気
 づいてもらうためのものとして発行しているものなので、あえて毎日は発行
 しません。
 目覚まし時計も、四六時中鳴っていたら、迷惑なだけでしょうから。
 ちょっと地味で短いメールマガジンですが、

  「あ、そうか。今日は三日月か」

 ふと、そんなことに気が付いて空を見上げ、月を探してくれる人が一人でも
 増えたらいいなと、これからも発行し続けて行こうと思っています。
 ということで、月に7回程度なら・・・と思う方は、と登録して頂けると嬉
 しいです(おっと、最後は宣伝でした)。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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