日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■パソコン記念日
今日はパソコン記念日。
今では、「パソコン」という言葉は使わないかな?
1979年にNEC が PC-8000シリーズを発売したことを記念したもの。
1979年といえば、私はまだ初々しい(かったかな?)高校生だった。年齢が
ばれてしまいますが。
◇パソコン? マイコン?
当時は、パソコンとはいわずマイコンと呼ぶことが多かったとおもいますが
マイコンというと、キットで販売されていて自分で組み立てるというタイプ
のコンピュータを指すことが多かったので、これと区別する為に、次第にパ
ーソナルコンピュータの略としてパソコンと呼ばれるようになったと記憶し
ています。
ちなみに、「マイコン」は「マイクロコンピュータ」の略。当時は大型汎用
コンピュータをメインフレーム、それよりやや小型(といっても箪笥より大
きいものがほとんどでしたが)をミニコンピュータ(ミニコン)と呼んだの
でミニより小さいということでマイクロとつけられました。
ただ、マイコンという言葉が広く使われるようになると、マイコンが個人で
使用することが多かったことからMy computer の略と誤解されるようになっ
て、マイコンから名を替える際にはこの誤解された My computer(私のコン
ピュータ)が発展(?)して Personal computer(自分のコンピュータ)と
呼ばれるようになったと記憶します。
PC-8001 シリーズも当初は確かマイコンと呼ばれていて、パソコンと呼ばれ
るのは確か、もっと後の話だったような気がします。
◇百花繚乱の国産パソコン時代
後にパソコンと呼ばれるようになった小型コンピュータの流行の火付け役と
なったのが PC-8001出会ったのは間違いありませんが、この成功みて NEC以
外の国産メーカーが次々にパソコン事業(くどいようですが当時はまだマイ
コンという呼び名)に参入して、まさに百花繚乱状態の国産パソコン時代が
出現しました。
でも火付け役となった PC-8001シリーズは、当時高校生であった私にはまだ
高嶺の花、いえ高値のマイコンでした。最初に手に入れた組み立てなくても
すぐに使える状態のコンピュータはシャープのMZ80-K2 だったなと、今では
誰にも通じなくなった(いや、少数ながらつうじる人がいるはずだ!)昔話
をつぶやいてしまうかわうそです。
ああ、懐かしい時代だった・・・。
◇そして現在
パソコンはパーソナルコンピュータを短縮したものですが、現在はそれこそ
各自が自分のコンピュータ、パーソナルコンピュータを持ち歩く時代となり
ました。みんなが持つのが当たり前なのでわざわざパーソナルなんていう言
葉をつけることはなくなり、大きさや使い方等々により、PCとかタブレット
とか、スマートフォンと呼ぶようになっていますが。
ごく一部のマニア以外の人が「自分のコンピュータを持つ」といういみでの
「パソコン」誕生の切っ掛けが PC-8001だったのは間違いないでしょう。
鍵は持った。財布は持った。あれ、スマートフォンは持ったかな?
毎朝習慣的に玄関での繰り返される忘れ物チェックで、鍵や財布と同じレベ
ルで個人がコンピュータを持ち歩くようになる時代が来るとは、1979年当時
の私には、まだ想像も出来ないことでしたね。
本日は「パソコン記念日」にかこつけて、懐古趣味に走ったかわうその独り
言(長いな)記事でした。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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