日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■「沈丁花」咲く季節
「香り沈香の如く、花は丁子の如し」からその名がついたといわれる沈丁花
が咲く季節となりました。
沈丁花の咲く季節となりました
と書いてしまいましたが、沈丁花が咲き始めるのは早春、二月の初め頃。早
春どころか、まだ冬のうちから咲き始める花ですので、もう一月も前からき
っと咲いていたはずです。
日刊☆こよみのページの「誕生花」に登場するのは、2/23,3/1,3/15 ですか
ら、今頃これを書いてもとりあえずは「季節はずれ」とはならずに済むよう
です。
沈丁花の花の話を書き始めたのは、金曜の夜に近所の生け垣からこの花の香
りがして、それで沈丁花の開花の時期を思い出したからです。
沈丁花は、1mにも満たない高さの常緑の低木で、丈夫で手間の掛からない
木ということで生け垣に使われることの多い植物です。
春の始めの頃になると、その枝の先に10〜15程の小さな花が鞠のような円い
形に群がって咲きます。
その一つ一つの小さな花は、先端が 4つに裂けて拡がった筒のような形をし
ています。その筒は、外側は紅色、内側が白色。そのため花が開く前の蕾の
状態では紅色が強く、花が咲くと内側の白色が加わって淡紅色に見えるよう
になります(中には、外側も白い「白丁花」という種類もあります)。
◇瑞香(ずいこう)と七里香(しちりこう)
沈丁花は中国の中部〜南部、ヒマラヤにかけた地域が原産の植物で、中国で
の名前は「瑞香」だそうです。この名前を見るだけで、この花の特徴はその
芳香にあることがわかります。
日本に渡っても、その花の芳香が沈香の香りのようだということから、沈丁
花の名となったとは既に書いたとおり。
おそらく大分前から咲いていただろう沈丁花に気づかなかった私が、やっと
気がついた切っ掛けもやはりこの香り。帰宅途中の夜道で、この香りに気が
ついて、この花の所在に気がついたのでした。
ちなみに、沈丁花の異称の一つに「七里香」があります。
七里先までその花の香りが届くほどであるからついたのがこの名前。
本当に七里先まで届くの?
さすがに七里は・・・
真偽の程は、皆様がそれぞれに確かめてみて下さい。
なにはともあれ沈丁花が咲いて、春がやって来たんだなと感じたかわうそで
した。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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