日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■昔は影が薄かった春分の日?
今日は、春分の日。
日曜日にあたっているので、明日はその振り替え休日。
だからといって、春分の日が明日に移ったわけではありません。春分の日ま
でハッピーマンデーの波をかぶったのか・・・なんていうことはありません
から、ご安心を。
現在はまだ、祝日の一つとして「春分の日」があるために、一応はその存在
が顕かな春分ですが、昔は大分影が薄かったようです。
和歌や俳句などでは「立春」をテーマとして詠まれたものは沢山ありますが
では本日の「春分」はというと・・・。見る影も無し。
春分が季節の変わり目と云うこともなく、何かの目印になるというものでも
ないからでしょうか。もしかしたら昔の暦にも、その一端はあったのかも知
れません。
というのは、昔の暦では上等な物は別として、庶民が手にするような比較的
簡便な暦では春分の箇所には
二月中
とあるだけで、春分と書かれていないことが多かったのです。
ちょっと上等な物ならば、
春分二月中
と書かれていたのですが。
◇お彼岸の影に隠れた?
それともう一つ影が薄くなる理由として思い浮かぶのは、春分の日は、
お彼岸の中日
でもあり、この「お彼岸の中日」のほうが、人々の生活の上では重要で、そ
れがために、このお彼岸の中日という言葉の陰で、影の薄かった春分はます
ますその影を薄めてしまったのかも。可愛そうですね。
◇現在の日本の「春分の日」
現在、日本が祝日として採用する春分の日は、基本的には太陽が春分点と呼
ばれる天球上の点を通過する日、二十四節気の「春分」の日です(法律的に
は他の日になる可能性も残りますが、変更された例は今のところ皆無)。
このため、春分の日は3/20になったり、3/21になったりします。
近年の太陽の春分点通過日(以後、「春分日」)を並べてみると、
3/20 2004,2005,2008,2009,2012,2013,2016,2017,2020
3/21 2006,2007,2010,2011,2014,2015,2018,2019
となります。
既に書いたとおり、現在のところこの春分日が祝日としての春分の日となる
と予想されますので、春分の日が3/20になるか21になるか、その確率は大体
半々というところです。
今年と来年は3/20が春分の日ですが、再来年は3/21になりそうですね。
既に書いたとおり、現在は「彼岸の中日」ではなく「春分の日」が祝日の仲
間入りを果たしたために、忘れ去られることがなくなり、影が濃くなってき
た春分の日。よかったね、春分!
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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