日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■今夜の月は、スーパームーン?
2012年頃からでしょうか、使われるようになった「スーパームーン」という
言葉があります。
満月または新月の瞬間と、月がその軌道上で最も地球に近づく近地点の通過
の瞬間が近接しているとき、月と地球の距離が大変近い状態になる、つまり
月が大きく見える状態になることをスーパームーンと呼ぶようです。
呼ぶようです
と、あやふやな言い方になってしまうのは、この言葉、特に天文学的な意味
があると言ったものでなくて、満月(または新月)と近地点通過の瞬間が何
時間以内ならスーパームーンというのかといった明確な定義が無いもので、
こんな、あやふやな表現になってしまいました。
では、今回はどのくらい満月の瞬間と近地点通過の瞬間が近いかを確かめて
みると
2016/11/14 20時21分 近地点通過の瞬間
2016/11/14 22時52分 満月の瞬間 ※いずれも日本時
となります。
「いつもより月が地球に近づく」というけどどれくらい近いのというと、今
回の近地点通過時の月と地球の距離は、およそ 35万6500km。
月までの距離の平均はおよそ38万4400kmですから、平均の距離の 92.7%。
なんだ、たったの7%ちょっとじゃないか!
そうですけれど、たったの7%ちょっとでもkmで表せば 2万7900km。地球 2つ
分以上も近づくのですから。
ちなみに次に「スーパームーン」と呼ばれそうなお月様が巡って来るのは、
2018/01/02でちょっと先のことになりますので、今夜晴れたら、どのくらい
大きく月が見えるか、皆さんの目で確かめてみてください。
※Web こよみのページの関連記事
月の距離とスーパームーン http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0530.htm
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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