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朝夕の太陽は、昼間の太陽より大きい?
    これは(も)、掲示板にかかれた疑問からの話題です。

太陽(または、月)は見る時間帯によって大きく見えるときと小さく見えるときがあるように思うのですが、なぜでしょう?

みなさんは、こんな疑問を持ったことはありませんか?

  「ない

と言う方は、お疲れさまでした。さようなら。

あるという方におたずねいたします。

Q.太陽(月)が大きく見えるのはいつ?、小さく見えるのは?
1.地平線に近いとき大きく、空の高いところにあるとき小さく見える。
2.空の高いところにあるとき大きく、地平線に近いとき小さく見える。
3.生まれてからずっと同じ大きさに見えている。
4.5分ごとに大きくなったり小さくなったりして見える。

 質問形式にしましたけれど、別にどれが正解と言うことはありません。人それぞれです(でも4番を選んだ方は一度病院で検査してもらうことをお勧めします)。
 なぜならこの疑問は、「錯覚」によるものだからです。
 私自身は、1番のように感じます。朝日や夕日、夕方に昇る満月などは大きく見える気がします。
 まあ、異論はあるかもしれませんが、私の感覚が「普通」だとして説明を致します(とここからはいきなり真面目に)。

 太陽や月、星のある空を地球の周辺にある球体の内面と考え「天球」と呼びます。
太陽や月のように見かけの大きさをもった天体の大きさは天球上に占める角度で表しますが(太陽、月なら0.5度)、この投影面は「天球」と言うくらいですから、球面と考えられます。しかし、人間が感覚的に感じる天球は球ではなく、楕円形(球面に対して言えば、回転楕円面)だと言われます。
 こう感じる理由は、いろいろ有る(地平部分には建物や山など比較するものが有るため奥行きがあり、天頂部には比較するものが無いので奥行きが縮まって見えるなど・・)ようですが、今回は、楕円形に感じることを前提として話を進めます。
空の形
月・大 月・中 月・小
地平線付近実体天頂付近
 左の画像は、天球と、人間が感じる天球である楕円を描き、その上に同じ角度の線を引いたものです。
 ご覧いただくとわかるように、紫で示した実体の大きさに比べ、人間の感覚的天球(楕円)に投影された赤い線は、天頂付近では実体より小さく、地平付近では逆に大きくなります。
 この図では扁平率2/3の楕円を描いて見ましたが、この状態で、天頂付近で見かけの大きさは、実体の0.8倍。地平付近では1.2倍となります(両方の比較では、1.2/0.8=1.5倍)。
 論より証拠で、地平線付近・実体・天頂付近での感覚的なおおきさの比率で月を描いてみました(太陽だと模様が無いのでつまんないから)。どうです、あなたの感覚とは一致しているでしょうか?

「余 談」
本当の月の大きさ?
 今回は、錯覚の話でしたが本当の月の見え方は人間の「感じ」とは反対で、地平線付近に見えるときよりも天頂付近に見えるときの方が大きく見えるはずです。
 理由は、地球の半径分だけ月を眺めている人(あなたや私)が月に近いためです。地球の中心から月までの距離は地球半径の約60倍。月が地平線近くに見えるときはだいたいこの距離(よりちょっとだけ遠い)。で月が天頂付近に見えるときは地球半径分だけ近いので、距離は約59倍。というわけで約2%だけ直径が大きく(60/59≒1.02)見えるはず。気づいてましたか(普通は気づかないだろ!)。
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