こんばんは、かわうそ@暦です。
銀河人様からのご質問(とそれに続く多数の書き込み)をいただきましたが、なかなか時間がとれず返信が大変遅くなってしまいました。済みません。
お待たせしていた長い時間の間に、銀河人様が様々な考察を書き込んでいてくださいましたが、本日のところは、まず最初の書き込みであった
・九星気学における基準点と計算方法について ( 銀河人 さん 2024年9月1日(日) 19時41分 の書き込み)
にありました、年月日家九星の基点と、基点の説明に必要な計算の手順について書かせていただきました。 それ以後に銀河人様によって書き込まれた記事中に、回答すべき質問などがあればまた追々と回答させていただこうと思います。
なお、下記の説明内容は
日家九星表の作成 https://koyomi8.com/sub/9sei.html
のページ末に、そのページの計算方法の解説として書いていているものを書き写したものです。 具体的に計算手順をたどる際には、上記のページの計算結果と見比べていただければ理解が進むと思います。
■年家九星・月家九星について 九星の計算の年月は、定気による節切りの年月によりました。 年家九星の本来の基点(上元甲子)は
隋の文帝仁寿四年 ・・・ 西暦 604年
となり、月家九星の基点は上記の年の前年の節月十一月となります。 ただし、ここまで古い年(&月)を基点として計算しても、利用する機会が少ないと思い増すので前述の九星表作成ページでは、その1260年後の年月を基準として計算しています(ちなみに 1260年 = 180年 × 7 です)。
計算起点は
年家九星: 1864年(甲子の年) 月家九星: 1863年11月(癸亥の年、甲子の月)
としています。 上記の年と年月(何れも節切りの年月)がそれぞれ「一白」となり、以後は陰遁で無限に循環します。
■日家九星について 日家九星の「閏」計算には流派による違があり、曖昧な点が有ります。 こよみのページでは、こうした曖昧さを排除するため日家九星の基本的規則から類推した次の手順によって、閏を含めた計算を行いました(ということで、以下の計算方式はかわうそ@暦が独自に考案した方式ですので、この点をご承知の上、御覧ください)。
1.夏至・冬至の日付を計算する 2.1 の日付の干支が六十干支の前半(甲子(0)~癸巳(29))であれば、直前の甲子を、それ以外は直後の甲子を陽遁・陰遁の切り替え日とする。 3.2 で求めた日付の間隔が 180日なら通常の陽遁・陰遁の期間である(終わり)。 4.2 で求めた日付の間隔が 240日なら、後半の60日が閏。 5.閏の前半30日は直前の遁と連続(陽遁なら、陽遁)し、後半30日は逆転して次の 180日と連続する。 6.閏の前半・後半の切り替え部分は、おなじ九星(三碧か七赤)が連続する。
上記1~6の手順では、夏至または冬至に最も近い甲子の日を陽遁(冬至付近→夏至付近の期間)または陰遁(夏至付近→冬至付近の期間)の基点として計算で求めることが出来ますので、特に固定した基点を作る必要はありません。
参考まで、前述した年家九星の最近の基点である1864年の年初付近で日家九星の基点となる日を求めると
1863/12/31 (グレゴリオ暦による日付け)
となります。 銀河人様、上記月日と計算手順を参考としてお読みいただければ幸いです。
■九星についての私(かわうそ@暦)の考え他 銀河人様は、九星を天体の周期性などと結びつけた、一種の自然界の法則と捉えられており、その考えから独自の哲理のようなものを組み立てている(組み立てようとしている?)ようにお見受けしますが、私の場合は九星は単なる数字遊びから生まれた占いに過ぎないもの(洛書伝説の元になったという、洛水から出てきた亀の甲羅の模様がたまたま魔方陣となっていたことに触発されたのかもしれませんが?)と考えております。
現在の九星の計算の仕組みも、自然法則の数式化のようなものではなく、誰かが勝手に「発明」したものに過ぎないと考えていますので、宇宙の哲理には踏み入れず、当初のご質問にありました計算の基点と計算の基点の意味を説明するための年月日のみを示しました。
誰かが勝手に「発明」したものであるため、日家九星に見られるような「流派による計算結果の違い」などが発生していると考えられます(1年の日数が60の倍数でないため、日家九星は年家九星や月家九星のように単純につじつまを合わせることが出来なかったので、いろいろな人がいろいろな方法でつじつまを合わせようとした結果、「流派による違い」が出来てしまったのだろうと推測しています)。
この掲示板は、少し前(2024/6/22 13:34投稿)にRobertさんが書き込んでくださったことで知った、中国の日家九星などは、日本で現在使われている日家九星とは大きく違っており、ビックリしてしまいましたが、こういうのを見ると、ますます九星は
「誰かの発明品」
なんだなと思わせてくれるものでした。
■おまけ Robertさんがお持ちの中国の日めくりカレンダーにあった日家九星データは半年分くらいしかデータがない(7月以前の日のページは日めくりされて捨てられてしまっているから)ので、計算手順を完全に復元できていないのですが、いくつかの仮定すれば一応計算出来そうですので、大分時間が経ってしまいましたが、どこかで仮定にもとずいた日家九星の表を作って、Robertさんが来年の日めくりカレンダーを入手されたら、見比べてもらいたいと思っています。
また、Robertさんの質問から興味を持って見つけてきた台湾で刊行された「万年暦」(1864-2043年)の日家九星(Robertさんの日めくりの値とは、違うものでした。ああ、これも「流派による違い」ですかね)については、計算出来るようになったので、こちらも一覧表を作ってみたいとおもいます。 早く作ってしまいたいのですけど、他にしなければならない仕事が積み上がっているので、直ぐには無理なんですけど・・・。ごめんなさい。
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