三連休
(2003.5.4[日])
5/3 、連休後半。朝から天気は上々。
他よりも遅れて開いたのんびり屋の花水木に朝日が透けて見えた。
ラケットと、コンピュータを持って連休を東京で過ごす理由となった試合に出かける。
コンピュータというのは試合後、直接和歌山の本宅へ帰るため。
予定では「早々に敗退」して午後には東京を離れるはず。
試合は予定通り(?・・・)早めに終焉。多々あった反省点を話し合ってから試合会場を後にする。
3連休とはいえ、昼を過ぎての出発であるので、さほどの混雑はない。早めの敗退を予想して予約した新幹線も混雑の度合いはいつもと変わらない。名古屋で乗り換えた列車も閑散。連休の混雑を多少は心配しただけに拍子抜けである。
新幹線+在来線での6時間、ほとんど目を開けることもなく寝て暮らす。久々に明るいときの電車なので風景を眺めないのはもったいないのだが、なぜか瞼が重くてどうにもならなかった。
夜の勝浦駅に降りると、どこかから椎の木の匂いがした。
空を見上げると、朝の千葉と同じく良く晴れた空。沢山の星座が見える中、その星々を圧するように一際明るい木星が西の空に輝いている。同じ空でも、星の数は千葉や東京とは違っている。
駅から家へ向かう車から通り過ぎる水田を見ると、そこにも輝く星一つ。空に輝く木星が田植えを終えた田の水に映って見えていた。
遅ればせながら、私の3連休が漸く始まった。
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今日一日の始まりに
(2003.5.2[金])
風の強い昨日から一転して、本日は無風。
湿度も高いのだろうか、ジットリした空気を感じる。
朝の電車では、男子高校生集団に取り囲まれ、ほぼ40分の間聞きたくもない駄洒落の続く会話を耳元で聞かされ続ける。
一日の出だしとしては、あまりよくない朝である。
駅をおりて15分、気を取り直すべくいつものごとくあたりをきょろきょろ見回しながら職場へ向かう。
去年、なぜか茄子が一本だけ植えられていた道ばたの花壇には、今年はごく普通に花だけが植えられている。今となっては、ちょっと不思議だった去年のあの一本だけの茄子が懐かしい。
職場の門が見えるあたりまでくると、そこに脚立が並んでいた。植木屋さんが職場のツツジの植え込みの剪定をしている。
ツツジは、盛りを少し過ぎたと言ったところ。まだ綺麗に咲いているのだが、この時期が剪定の好機なのだろうか、咲き続けているツツジの花を小枝ごと、小型のチェーンソーで刈り上げてゆく。
剪定中の植木屋さんに近付くと、一群の花をつけた枝が一本刈り取られ、脚立の下に落ちてきた。
綺麗に咲いたツツジの花が惜しいと思い、その枝を拾ってしまおうかと考えたとき、私の5歩前を歩いていた女性がつと足を止め、かがんでその枝を拾い上げた。
女性は、拾い上げたツツジの花を痛めないようにか、手に下げたコンビニの袋と花とを持ち替えてから歩き出した。私もその後について歩き出す。
前を行く女性の背負ったオレンジ色のデイバッグを眺めていると、今しがたの何気ない動作が思出される。一日の出だしとしては案外悪くないかもしれないな。
追記 .花も私に拾われるより、幸せだったかもな。
追記2.写真のツツジと文中のツツジは別物です。
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朝の風
(2003.5.1[木])
連休の谷間だけれど、今年は結構広い「谷間」なので朝の電車は空いていると言うほどでもない。
それでも空は青く五月晴れ(←誤った使用例です。はい)、駅から出ると結構強い風が吹いていて雲を吹き散らしてしまっているようだ。
少しばかりひんやりとした風だが、元気になった今はそれが気持ちよい。
元来、風は好きだ。それもそよ風と言うよりびゅうびゅうと「吹きすさぶ」と言うような風が好きだ。体が自然と前傾となるような強い風に吹かれながら歩くと、生きている実感がある(大げさですけどね)。
ビルの谷間で風が巻き、思わぬ方向へと街路樹の枝がなびいている。コンクリートに囲まれて大変だろうけど、街路樹も頑張って生きているな。
生きている気分にとっぶりと浸かったのもつかの間、もう職場のビルが見えてきた。いつもの公園ではエゴの木の花が咲き出したばかり。こんな日は仕事さぼって木でも眺めていたい気分だがそういうわけにも行かないのが残念。
ゆっくり眺めるまでは、あのエゴの木の白い花を吹き散らさないでくれよと、元気をくれた朝の風に思いながら、職場の門をくぐった。
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