幻日
(2009.1.27[火])
冬も終わりだ、なんて浮かれていたら
いえいえもう暫くはご一緒させて下さい
というかのように冬の寒い日が戻ってきました。 昼までは「もうすぐ春です」という暖かさだったのに、ほんの数時間で寒い冬に逆戻り。 空には寒々とした雲が広がっています。
また二三日は冬の日に逆戻りか
と寒々とした雲を照らす夕日を見ながら思っていると、夕日から離れた雲の一角に薄く輝くもう一つの夕日が有りました。 幻日です。
幻日は冬の頃には時折見られるもう一つの太陽。 時には本物の太陽を挟んでもう一つの幻の太陽が出ることもありますが、今日のところは幻の太陽は一つきり。
本物の太陽と幻の太陽の二つが空にあるというのに、そんな空が見えるのは太陽の温もりから一番離れた冬ばかりとは何とも皮肉。
二つ目の太陽があるおかげで今日は暖かい
幻でいいから、そんな風にはならないものでしょうか。 幻日は結局、日が暮れるまで見え続け、 ちっとも暖かくしてはくれないままに消えて行きました。 寒い冬の日の夕暮れでした。
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春を告げる花
(2009.1.26[月])
二三日前から梅の花を見かけるようになりました。 まだ一月だというのに気が早い。
なれてしまうと立派に寒い冬に思えていましたが、日本の平均的な気候からすればこの辺りの一月は早春といってもおかしくは無いのでしょう。 今日はたまたま外を歩く時間があって歩く道すがらに、近頃見かけるようになった梅の花をまじまじと見ることが出来ました。
暦の上の春の始まり、立春まではまだ少し日がありますが、春告草は一足先に春を告げて花を咲かせていました。もう少しすれば、この辺り一帯は春告草の香りで満たされます。 辺りが花の香りで満たされる頃には、春もすっかり辺りを満たしていることでしょう。
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また一つ、歳をとりました
(2009.1.9[金])
「明けましておめでとうございます」
たっぷり過ぎるほどたっぷり寝正月を送って、トモノリとタツノリ(どちらもカメ)が出てきたのは世間一般ではとっくに松がとれてしまった正月も九日のこと。 冬でも冬眠しないように、カメの水槽には水温ヒーターを入れています。 それでも、冬は寝てばかり。
「冬は寝るものだ」
と、遠い祖先からその身に染みついた本能によってそうしているのかも知れませんが、私の見るところでは、水はそこそこ温かくとも水から上がると外気は冷たいので、結局水の中に入ったまま、鼻だけ出してうつらうつらする状態を続けているようです。 あまり動き回らないためか、餌を食べる量も減っていて、カメたちの得意の、誰でもいいから餌くれダンスも近頃は見ておりません。
そんな怠惰なカメたちが、何を思ったのか今日は水から上がって二匹で甲羅干しをしていました。 近寄ると、頭を巡らすようにしてこちらを見ます。 身体の向きはそのままですが、これでも一応新年の挨拶をしているつもりなのかも。 ただ、こちらに向けた目はというと、どう見ても寝惚けているとしか思えないものでした。
まあ、寝ぼけ眼のトモノリとタツノリですが、今年もかわうそ日記に書く話が無くなったときには話の種を提供して頂くことになりそうなので、こちらからも
「新年もまた、旧年同様よろしくお願い致します」
と挨拶しておくことにしました。 寝惚けた目でこちらを見ているトモノリとタツノリが迎えた、7回目と6回目の正月の一日でした。
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木星と東方最大離角の日の水星
(2009.1.4[日])
秋の日は釣瓶落としというのなら、 冬のこの時期の太陽は、鉛製の釣瓶に違いない。 あっという間に沈んでしまいます。
今日は水星の東方最大離角の日。 夕方、水星が太陽から一番離れて見える日です。 夕方の空には、木星と金星もいるはず。 金星は、ちょっと離れすぎているけれど、木星なら水星と並んで見えるくらい。 今日は晴れているし、冬の日は鉛製の釣瓶の如く落ちて行くし、 日が落ちてからすぐに、水星を見るには言い頃合いとなるでしょう。
気がつくと日は既に落ちて、辺りはどんどん暗くなります。 年始の休みも今日まで。 休みの最後の一日が鉛製の釣瓶の勢いで過ぎて行きます。 予定の時間を過ぎてしまわないように、海の見える場所に出てみると予定通り空はくらくて、水星が見えていてもよい頃合い。 予定と違っっているとしたら、あんなに晴れていた空に雲が出ていること。
水星、見えないかも
と思いながら西の空を眺めていました。しばらくは暗い海の向こうに見えるのは、海を挟んだ向こう側の集落の灯りだけでしたが、やがて諦めかけていた星が見えててきました。 それは目が慣れたためなのか、雲の薄いところに星が入ったためでしょうか。
地上の灯りのその上に、二番星の木星と更にその少し上にはたぶん三番星の水星が見えました。 思ったより高い場所で光っていました。
今日は水星の東方最大離角の日。 太陽のかたわらを離れない水星が、精一杯離れてみた日です。 精一杯離れては見て、今日は木星よりも遠くまで離れて見たのですが、やはり太陽からは離れられません。 鉛製の冬の日を追って水星は、そして木星は、足早に水平線の下へと向かっていました。
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冬は来た?
(2009.1.2[金])
山茶花、山茶花 咲いた道 焚き火だ、焚き火だ 落ち葉焚き あたろうか あたろうよ 霜焼けお手てが もうかゆい
山茶花の花が咲くと冬になったという気がします。 もうすぐ雪が降るころだなと。
昨日、初詣に訪れた御社の境内で山茶花の花を見ました。
境内とはいっても隅の方で、大きな梛の木の陰に隠れるような具合の山茶花の木でしたから、花が咲いても目立ちません。 隅っこが好きの私の、隅っこ探索癖のお蔭で、隅っこに咲いていた花に気付くことが出来ました。
私の住むところは正月とは言え暖かく、今年も雪を見ることがないかもしれません。 当分、落ち葉焚きで暖をとりたいほど寒くなることもなさそうです。 それでも、山茶花の花の咲くのを見れば、やはり冬は来ているようでした。
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今年もよろしくお願いします
(2009.1.1[木])
新年明けましておめでとうございます。 2009年の元日です。
こよみのページを開いたのが2000年の4月ですから、9回目の年明けです。 新年だから初日の出を拝みに行くかとはあまりに陳腐な発想ではありますが、せっかくすぐ近くに海がある場所に住んでいるので、陳腐な行動をとることにしました。 その陳腐な行動の結果が、この写真です。
ここで、初日の出の少し前に戻ります。
日の出の時刻は 7時。 初日の出を拝もうと考えている場所までは、自宅から車で 5分。 ということで、自宅を出たのは 6時40分。 ちょっとお手軽すぎる、初日の出遙拝です。
自宅を後にして車で走ること 3分、 ちらっと、除夜詣でのために灯明をつけたままの天満神社を目の隅に見るとすぐに海岸沿いの道に出たました。 東の空を見ると、水平線に沿うように雲がかかっていました。 どうやら、海から昇る初日は拝めそうもありません。 日の出が見える時刻は多分4~5分遅れます。 ならば、ちょっと道草。
さっき、目の隅に見えた天満神社をのぞいて行こう。 そして車を Uターンさせてのぞいてきた天満神社の写真がこれ。 この地区の昔の村社だった神社です。 除夜詣でのために灯った灯明がまだ点いたままですが、除夜詣には遅すぎるし、初詣には早すぎるので、境内には誰もいません。 あまり見ることのない神社の姿でした。
天神様には申し訳ありませんが、今回は写真だけ撮させて頂きました。 初詣は、家族で自宅のある地区の神社に詣でる予定なので。 天神様へのお参りは、またいずれ・・・。 罰あてないでください。
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