花暦(はなごよみ)
 いつも突然ですが、花暦を掲載してみました。
(質問に答えるついでに・・・)

 日本の花暦は、中国(清の時代)に作られた花暦が江戸時代に渡来し、これにならって日本の風土にあうように作り直したものです。俳句の歳時記にも取り入れられています。
 花暦は月ごとに咲く代表的な花をそれぞれの月に配したもの。月を代表する花ということが大前提ですので、江戸時代の暦(陰暦)と現在の暦(太陽暦)では季節に約一月ほどずれがありますので、同じ月の花でも違いがあります。また、「代表的な花」の概念も時代とともに変化しますし、地方によっても違いがありますのであくまでも参考です。
 今後も変化して行くことと思います(今回の例は、平凡社「大百科事典」によりました)。
 なお、花の画像は私の「季節の花」の画像の流用ですので、撮していない花については、画像がありません。何れまた季節の花に追加した暁には・・・。御容赦!
花暦(中国・日本)
中国日本
(江戸)
日本
(現在)
一月
睦月
(むつき)
梅 松 梅 福寿草

(うめ)

(まつ)

(うめ)
福寿草
(ふくじゅそう)
二月
如月
(きさらぎ)
桃 梅 椿 水仙

(もも)

(うめ)
椿
(つばき)
水仙
(すいせん)
三月
弥生
(やよい)
牡丹 桜 桃 菜の花
牡丹
(ぼたん)

(さくら)

(もも)
菜の花
(なのはな)
四月
卯月
(うづき)
桜 藤 桜 チューリップ

(さくら)

(ふじ)

(さくら)
チューリップ
五月
皐月
(さつき)
木蓮 菖蒲 藤 カーネーション
木蓮
(もくれん)
菖蒲
(あやめ)

(ふじ)
カーネーション
六月
水無月
(みなづき)
石榴 牡丹 紫陽花 花菖蒲
石榴
(ざくろ)
牡丹
(ぼたん)
紫陽花
(あじさい)
花菖蒲
(はなしょうぶ)
七月
文月
(ふみづき)
睡蓮 萩 山梔子 百合
睡蓮
(すいれん)

(はぎ)
山梔子
(くちなし)
百合
(ゆり)
八月
葉月
(はづき)
梨 薄 百日紅 朝顔

(なし)

(すすき)
百日紅
(さるすべり)
朝顔
(あさがお)
九月
長月
(ながつき)
葵 菊 萩 彼岸花

(あおい)

(きく)

(はぎ)
彼岸花
(ひがんばな)
十月
神無月
(かんなづき)
菊 紅葉 金木犀 秋桜

(きく)
紅葉
(もみじ)
木犀
(もくせい)
秋桜
(コスモス)
十一月
霜月
(しもつき)
山梔子 柳 山茶花 菊
山梔子
(くちなし)

(やなぎ)
山茶花
(さざんか)

(きく)
十二月
師走
(しわす)
芥子 桐 枇杷 石蕗
芥子
(けし)

(きり)
枇杷
(びわ)
石蕗
(つわぶき)

 作ってみたら、以外に「準備中」が多いですね。著作権の問題などを考えるとやっぱり自前の写真が一番安全なので、大目に見て下さい。写真とらなきゃ(ちなみに、椿は常連様の「りんさん」が送ってくれた写真を使用。写真提供、大歓迎?)。

余 談
江戸時代の「花暦」
 江戸時代の花暦の花とその並びを見て「!」と思った方は、ギャンブラー(賭博師のほうがいいかな?)。そう、花札の「花」です。
 江戸時代末、賭博系のカルタ(カブ札)が禁止されたあと、抜け道として作られたのは花札。なるほどなるほど。

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