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 【無用の用】 (むようのよう)
 一見何の役にも立たないと思われるものが、実は有効な働きをしていること。
 「不用の用」とも言う。出典は『老子』。

 私自身は、老子より荘子の
 「人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫(な)きなり」
 のほうでこの言葉を覚えました。

 人が道を歩くのには、足を置くだけの土地があればいい。
 では、足を置くだけの土地を残して、残りの「不用な土地」を奈落の底まで
 掘り下げたとしたらどうなる。
 歩くことは出来ても、そんなことが起こったら、何のために、何処に歩いて
 行くという目的があるだろうか?

 「人が歩く」というただそれだけの単純なことを考えても、無用が支えるこ
 とで始めて有用という意味が生まれるのではないでしょうか。
 

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