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【秋の空】
 1.秋の晴れて高く見える空。秋天。秋の季語。
 2.(曇ったり晴れたり定めないことから) 心の変りやすいことのたとえ。
  「男心と秋の空」
  《広辞苑・第五版》

 この記事を書いているのは、二十四節気の霜降の日。
 秋も深まり、そろそろ冬の声も聞こえてきそうな時期です。
 木の葉は紅葉し、空は青さを増して辞書の説明どおり高さを増したように見
 えます。

 さて、「秋の空」という言葉を聞くと辞書 1のような当たり前の現実の秋の
 空の様子よりも 2の成語としての「秋の空」が強く思い浮かびます。
 辞書 2の説明ではその成語の用例は「男心と秋の空」。
 え、「女心」じゃないの?

◇秋の空は「男心」か「女心」か?
 私はこの成語は「女心と秋の空」だと思っていたのですが辞書の用例は「男
 心と秋の空」。私が間違えて覚えていたのでしょうか?

 【女心と秋の空】
  女性の男性に対する気持ちは、変わりやすい秋の空のようだということ。
 【男心と秋の空】
  男の女に対する情愛が移ろいやすいたとえ。
  (参考)「女心と秋の空」ということわざもあり、ともに異性に対する移
   りやすく変わりやすい気持ちをいったもので、どちらが最初かは不明。
   《成語林》

 うむ、「男心」も「女心」もどちらもあるようです。成語林ではどっちが先
 かは不明とありましたが、広辞苑で【女心と秋の空】を引くと、

 【女心と秋の空】
  変わりやすいことのたとえ。古くは「男心と秋の空」
   《広辞苑・第五版》
 とありました。男心・・・が先なのかな?

 どっちが先かはさておき、結局男であろうと女であろうと人の心は変わりや
 すいということ、そして秋の空(天気)もまた変わりやすいということです
 ね。そう言えば昨日も朝晴れていると思ったら午後には雨となり、夕方には
 また晴れ間が見えていました。

 人の心は計りがたいですが、秋の空は確かに変わりやすいようではあります。
 今朝は晴れているようだけれど、変わりやすい秋の空への用心として、折り
 たたみの傘を鞄に入れて出掛けましょうか?


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