日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【天使の梯子】
太陽光線が雲間から射し込む光景。光芒のこと。
「ヤコブの梯子」ともいう。
【光芒】(こうぼう)
光のほさき。すじのように見える光。
《光芒部分のみ、広辞苑第五版より》
今は空を雲が覆い尽くすことの多い梅雨の季節。毎日雲ばかり見ていると、
お日様の顔を忘れてしまいそうです。
そんなとき、「忘れないで」というかのように、わずかに切れた雲の隙間か
ら、太陽の光が放射状に地上に降ることがあります。
この天から地上へ向かう放射状の光が「天使の梯子」の正体。
天使が天から伸びた梯子を行き来するという夢をヤコブが見たことが旧約聖
書の創世記にあることから、「ヤコブの梯子」とも呼ばれます。
この天使の梯子の正体は、大気中に目に見えない細かな水滴が多数浮遊した
状態の時に、太陽の光を遮るだけの厚さの雲と、その雲に隙間がある場合に
起こる気象現象。
普通は高い空にある太陽の光が雲間から射し込むので通常の天の梯子は天か
ら地上に降りてくるように見えるのですが、日の出直前、日没直後には地平
線下の太陽の光が雲の隙間を通して上空へ伸びる現象も見ることが出来ます。
雨ばかりの梅雨の時期ですが、雨が上がったら何処かに天使の梯子がかかっ
ていないか探してみてください。もしかしたら、本当に誰かが上り下りして
いるかも知れませんよ。
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