日刊☆こよみのページ スクラップブック
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【合歓木】(ねむのき)
マメ科の落葉小高木。
山地や川原に自生。葉は細かい羽状複葉、小葉は10〜20対。
葉は夜、閉じて垂れる。
6〜7月頃、紅色の花を球状に集めて咲く。
花弁は目立たず、雄しべは多数に割れ紅色。莢(さや)は扁長楕円形。
材は胴丸火鉢・下駄歯に、樹皮は打撲傷・駆虫に用いる。
ねむ。ねぶ。ごうかん。「合歓(ねむ)の花」は夏の季語。
《広辞苑・第六版》
合歓木は、夕方になるとその葉が合わさり閉じることから、木が眠るように
見えることから「ネムノキ」という名が付いたといわれています。
梅雨が明け後におとずれた暑い夏の日、暑さに疲れ切った私の目に、合歓の
花が飛び込んできました。
日が西に傾き、さしもの暑さも衰えてかすかな風を感じる夕方に、紅を掃い
た後の刷毛のような花が、合歓木の枝を飾っていました。
合歓木の葉が広がる日中には、その葉に隠れてしまいがちな合歓の花ですが
夕方になると葉が閉じて眠りにつくため、眠る葉の陰からその愛らしい姿を
現します。
合歓の花は、夕暮れ時に人目を避けるように姿を現すことから「薄暮花(は
くぼばな)」とか「夢の花」という異称でよばれることもあります。
夕方に葉は眠るというのに、花だけは夜なべでしょうか?
中国の昔話によれば、この花を酒に少量入れて飲ませれば、機嫌の悪い人も
たちまち上機嫌になるのだとか。
そうした効果が本当にあるのかどうか、身近に怒りん坊がいらっしゃったら
騙されたと思って試してみませんか?
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