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■JIS規格に見る「週」の話
 JIS とは、日本工業規格のこと。
 日本工業規格はインターネット上のフリー百科事典ウィキペディアによれば、

 『日本工業規格(にほんこうぎょうきかく、Japanese Industrial Standards)
  は、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大
  臣が制定する工業標準であり、日本の国家標準の一つである。JIS(ジス)
  またはJIS規格(ジスきかく)と通称されている』

 と書かれています(下記 URL参照)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E6%A0%BC
 大きな書店ではズラーッと並ぶ JIS規格書を目にする規格がありますが、ま
 あ普通は仕事で関わることが無い限りこんな本を買う人はいな いでしょう
 ね。このあまり暦とは関係なさそうな JIS規格ですが、よく見ると暦に関係
 しそうなことも書かれています。その箇所とは、

  JIS X0301 2002
  情報交換のためのデータ要素及び交換形式−日付及び時刻の表記

 という部分。これをのぞいてみると有るは有るは暦関係の話。
 一度には書ききれないので本日はこの中から「週」に関係する話に絞って取
 り上げてみます。

◇「週」とは
 3.27 週(week) 7日間の時間の単位。
 3.28 暦週(week, calendar) 暦年中の序数によって指定される 7日間。
  備考 暦週は、しばしば週とも呼ばれる。

 最初に書かれている3.27のような数字は規格書のなかの章句番号です(以下
 同様)。

 「週」の定義はまあ、常識的というか説明の必要が無いものですね。
 次の暦週の説明はと言うと、ちょっと判りにくいですが要するに「年」に含
 まれる週を1番目の週、2番目の週という具合に順番に数えたものということ
 です。 1番目の週・・・と簡単に言ってしまいましたがここでちょっと疑問
 が生まれますね。 1番目の週って何曜日から始まっているの?

◇一年最初の週、最後の週
 流石は JIS規格。この疑問にも何とも明確な決まりが有りました。まずは暦
 週の説明全体を見てみましょう。

 4.3.2.2 暦週 (中略)表 2に示すように、 1週は 7暦日に分けられる。
  表 2の内容
   01 : 月曜日  02 : 火曜日  03 : 水曜日  04 : 木曜日
   05 : 金曜日  06 : 土曜日  07 : 日曜日
  (※曜日の前の数字は、週内の日の序数を表します)

 曜日の起点として、2000年1月1日を土曜日とする。
 暦週は、暦年における週数によって指定される。週数とは次の規則を適用し
 て得られる年の週の序数である。ある年の最初の暦週はその年の最初の木曜
 日を含む週であり、その年最後の暦週は次の年の最初の暦週の一つ前の週で
 ある。(後略)

 なるほど。ちょっと普段の生活で使う週の概念とは異なる部分もあって、新
 鮮ですね。気が付く一番大きな差は、この考えからすると週の最初の曜日は
 「月曜日」だということですね。普通は、週初を日曜日と考えることが多い
 ですから、若干戸惑います。
 次に戸惑うのが年に含まれる暦週のこと。 JIS規格には

  『ある年の最初の暦週はその年の最初の木曜日を含む週
   ・・・その年最後の暦週は次の年の最初の暦週の一つ前の週』

 とあります。今年2008年の最初の木曜日は 1/3でしたから 2008/1/1〜1/6が
 今年の最初の暦週となります。ところがよく見ればこれでは 7日ではなくて
  6日しか有りません。だってこの期間では 1/1が火曜日ですから、月曜日が
 有りません。月曜日は何時かと言えばこれは、2007/12/31。つまり JIS規格
 による今年の最初の暦週の期間は

   2007/12/31 〜 2008/1/6 の 7日間

 と言うことになります。ちなみに今年最後の暦週は

   2008/12/22 〜 12/28 の 7日間

 と言うことになります(12/29,30,31 は2009年の最初の暦週に含まれること
 になります)。おお、なんだか面白い。

 もちろん JIS規格は、日本工業規格というその名が示すとおり、工業製品を
 造る上での約束事であって、日常生活や慣習、また文章表現を全てこれに従
 ってするべきだというようなものではありませんので、その点は誤解の無い
 ように(こよみのページにおける週の考えや、暦週の数え方などもこれに従
 ってはおらず、慣習的な使用法に準じております。悪しからず)。


 取っつきにくそうな JIS規格書ですが、探ってみると結構面白いものが見つ
 かります。既に書いたとおり、暦に関してもとても一度には書ききれないほ
 ど、いろいろな決まりがあって面白いので、これからも時々思い出したよう
 に、 「JIS規格に見るシリーズ」を書いてみたいと思います。さて次回は何
 にしましょうか?


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/02/09 号

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