日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■「雨一番」の頃
数日前に、近畿地方で春一番が吹いて、大荒れの天気の日があったことを書
いたところですが、春一番について調べていたら、北海道には春一番がない
と云うことを知りました。
ついでに、冬の初めの冷たい強風、木枯らし一号もないそうです。
「春一番」や「木枯らし一号」は春の始め、冬の初めには季節の移り変わり
を示すのにちょうど良い目安となっていて、世のお天気キャスターと呼ばれ
る人達には、なくてはならないアイテムといってもよいかも知れません。
その二大アイテムがないとは、北海道のお天気キャスターはかわいそうです。
◇雨一番
かわいそうな北海道のお天気キャスターの方々ですが、逆に北海道にしかな
い「一番」があるそうです。
それが「雨一番」。
雨一番とは、立春以後に雪を交えずに降る雨のことを指すそうです。
雨が降り出しても、途中で雪が混じって霙(みぞれ)となれば雨一番とはさ
れないそうですので、なかなか認定は難しいようです。
なお、雨一番の後はもう雪が降らないというわけでもありませんので、この
点はご注意を。
『季節の 366日』 (倉嶋厚著)
によれば、雨一番の平均日は
函館 3/2 , 札幌 3/15 , 釧路 3/18 , 旭川 3/21 , 網走 3/27
とのことですので、彼岸の中日にあたる今日辺りまでには北海道でも多くの
地域で雨一番を体験した後でしょうか。
前述の本の出版は2003年のことなので、記載されている平均日が多少変わっ
ているかも知れないと思い、インターネットで最近の値がないか探してみま
したが見つかりませんでした。
探し方が悪かったかな?
(最近のデータの在処をご存じの方は教えてください)
最近の資料は見つかりませんでしたが、倉嶋さんの本の数字を信用すれば、
北海道では多くの場所で雨一番が降った頃ですね。
暑さ寒さも彼岸まで
という諺がありますが、この言葉と雨一番の時期を並べて考えると、北海道
においては、寒さの終わりを告げるのが雨一番ということになりますか。
北海道にお住いの読者の皆さん、冬の寒さの終わりを告げる「雨一番」、今
年はもう降りましたか?
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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