日刊☆こよみのページ スクラップブック
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■ふたご座流星群
昨夜(2010/12/10)、20時頃に外に出て空を眺めていました。
雲が結構ありましたが、それでも 1時間に数個のふたご座群らしき流星が流
れるのを見ました。活動がそろそろ活発化しているようです。
◇流星群
時折、空の一点(輻射点、放射点)から放射状に流れ出すように見える流星
の一群が現れることがあり、これを流星群と呼んでいます。
ちなみに流星群の名称は原則として、その流星群の輻射点がある星座を関す
ることになっています。
流星群の中には、時折 1時間当たり、数百個以上という大出現をすることが
あるしし座流星群やジャコビニ流星群などが有名です。
その一方で、こんなに派手では有りませんが、毎年確実に一定数以上の流星
を出現させてくれる安定した流星群も有ります。
ふたご座流星群はどちらに分けるかと言えば後者。
こうした安定した活動をする流星群は年間に10以上知られていますが、その
中でも出現数の多い夏のペルセウス座流星群、冬のふたご座流星群、年明け
早々のしぶんぎ座(りゅう座)流星群が、ビック・スリーです。
◇ふたご座流星群
ふたご座流星群の活動時期は12/5頃〜 12/20頃。もっとも活動が活発になる
「極大」は 12/14頃におとずれます。今年は 12/14の20時頃に極大を迎える
と予想されています。
1 時間あたりの流星出現数をHRと表現します。また実際に観測されたHRに様
々な補正を施して理想的な条件下で見たとした場合のHRを ZHRと云います。
ふたご座流星群の極大時期の ZHRは 120程度。既に書いたとおり、この数は
理想的な条件下での数字と云えますから、実際にはこれほどではありません
が、空のくらい場所で観測するなら、この半分程度の流星を観測することは
出来ます。ふたご座流星群の場合、明るい流星も多いので、街中で空が明る
い所でも極大の時期なら 1時間あたり十数個の流れ星を目撃することが出来
るでしょう。
◇何処を見ればいいの?
ふたご座流星群の輻射点はふたご座のα星(「カストル」という名の星)の
すぐ近くに見えます。「ふたご」のお兄さんの頭の星です。
ふたご座は今頃の時期は20時頃になると隣のオリオン座と一緒に横に寝そべ
ったような形で東の地平線上に姿を表します。この時のカストルは、大体、
東北東の方向の地平線から10度くらいの位置に見えています。明るい星です
し、隣のオリオン座が目立つ星座ですから、星座はよく知らないという方で
も容易に見つけられると思います。
さて、ではふたご座流星群を観測(観察、観望・・・)するならこの輻射点
付近をジーッと見つめればいいのかというと、そうでもありません。
流星は全天に出現しますから何処を見ていてもかまいません。
ただ、「楽して沢山の流星を見たい」と考えるなら輻射点から40〜50度離れ
たあたりを楽な姿勢で眺めるのがよいでしょう。輻射点から少し離れた場所
を眺める理由は、輻射点付近で見える群流星は、その飛跡が短く少々見にく
いからです。40〜50度程、輻射点から離れた位置なら、流れる流星の飛跡が
伸びて、流星らしい流星の姿を目撃することができると考えます。
観測する時間帯にもよりますが、かなり大雑把にいえば東側を向いて、地平
線から45度位上の空を眺めるとよさそうです。
また長く見ることを考えるなら疲れず、また姿勢を安定させるという観点か
ら、椅子や座椅子などを巧く使ってこの辺りを眺めてみると良いと思います。
ちょっと頑張ろうかという方なら、外にビニールシートでも敷いて、その上
で寝袋に入って寝っ転がって眺めるなんていうスタイルがが、寒い時期の観
測にはむいています。
昨夜の実体験からすれば、ぼちぼち活動も活発化してきているようですので
流れ星を沢山みたいなという方は、このチャンスを活かしてください。
それと、本当に「寒い」ですから防寒の対策はしっかりして、風邪などひか
ないように注意してくださいね。
では皆さんからの、「沢山見えました」という朗報を楽しみに待つことにい
たします。
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
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