暦と天文の雑学 http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0721.htm http://koyomi8.com/ こよみのページ
←目次へ戻る  ☆この記事の評価は記事末
バレンタインデー(あるいはチョコレートの日)
    暦の雑学と言うことで、ある時期になると自然に「この日の由来は書いた方がいいかな?」という話題が現れてくる。と言うことで今回はバレンタインデーを話題としてみたい。

聖ヴァレンタイン これを書いている一週間後はバレンタインデーである。これを読んでいる方が女性である場合、すでにいくつかのチョコレートを準備しているのでは無いだろうか?
 現在では年中行事の一つとして定着した感があるバレンタインデー。だがこの日はいったい何が有った日なのかご存じの方はどのくらいいるだろうか?
 (偉そうに言っているが、私もこれを書くため調べて初めて知ったのだ)

 「聖バレンタインデー(Saint Valentine's Day)」といわれることも有るこの日、この「聖××」という場合はだいたいにおいてキリスト教の祭日だったりする。調べてみるとそのとおり、キリスト教の祭日であった。

後日追記 2008/01/28
ローマ・カトリック教会は1969年にこの聖人を祝日リストから削除しましたので、キリスト教の祭日という表現は正しくありませんでした。


 聖バレンタインと呼ばれる聖人については、3世紀頃殉教したキリスト者であるとされますが、そのモデルとなった人物は2人あるいは3人いたとされ、それぞれの行いが混ざり合って伝えられたと考えられる。次にあげる話は、その中でももっとも有名なエピソード。

 西暦270年頃、アイルランドのカトリック教徒バレンティヌス(英語読み、バレンタイン)がローマ皇帝クラウディウスによりとらえられ処刑された。処刑された日付は2月14日。このバレンティヌスはその死後1400年後、17世紀に入りカトリックの宗教会議において「聖人」の列に加えられたことから「聖(セント)バレンタイン」と呼ばれることになった。

 バレンティヌスが処刑され理由であるが、周辺諸国を武力で征服し版図を広げた軍事国家ローマ帝国らしい法律に違反したことが原因らしい。当時の皇帝クラウディウスは若者が戦争へ行きたがらない風潮に手を焼いていた。戦争へ行きたがらない理由は何かと考えた皇帝は、若者が家族や恋人、妻たちと離れるのが嫌だからだと結論し、それなら結婚を禁止してしまえば良いんだ!と、早速若者の結婚を禁止する法律を作ってしまった。

十字架 何とも無茶苦茶な話である。だが、いきなりそんなこといわれても「はいそうですか」とはなかなか言えない。となるとこっそり結婚をという者も出てくる。このころキリスト教の司祭であったバレンティヌスは、こういったこっそり結婚したい者たちの願いを叶えてやったわけであるが、これが発覚して捕らえられた。当時キリスト教は禁教であったため、バレンティヌスは棄教を迫られた。しかし彼がこれを拒否したため、処刑される結果となった。この日付が2月14日。もっともその年が270年だったか、その前年であったかは定かでない(クラディウス皇帝の在位期間が268〜270年なのでこの間であったことはまず間違いない)。

 これで無事に、2月14日がなぜバレンタインデーになったかお解りいただけただろう。めでたしめでたし。
 だが、ここに大きな落とし穴がある。
 そう、バレンタインデーになぜ女性がチョコレートを送るようになったか、聖人バレンティヌスとチョコレートの関係がわからない。

 バレンタインデーが「愛の告白の日」となったことに関しては、ローマでそれ以前からあった豊穣神の祭り、ルベルカリアの風習との融合であると説明されている。この祭りの行われる2月15日に女性の名前を書いた籤(くじ)を作り、翌日その籤を引いた男性と、その女性が一年間交際するという今から見れば「奇習」があった。

 496年に時の教皇ゲラシウス一世がこのルベルカリアの風習を放埒なものとして禁止し、替わりに殉教者バレンティヌスの事跡と結びつけて教会の祝日とし、それが愛の告白の日となって今に残ったものだ。今でも欧米ではバレンタインカードを贈る(花束や菓子などに添えて)習慣が有るとのことである。

 さて、最後に残された問題、なぜ「チョコレート」かであるが、これはチョコレート会社の販売促進戦略の勝利としか言いようが無い。
 「バレンタインデーにはチョコレートを贈ろう」と東京都内のデパートで行われたキャンペーンが発端だそうだ(1958年のこととか)。これがいつしか年中行事となって、現在に至る。よってこの習慣は日本独自なものだそうだ(何れは逆輸出もあるかも)。

 信仰を守って殉教したバレンティヌスが義理チョコなるものが乱れ飛ぶ現在の日本を見たときどう思うかは知る由もないが、チョコレートの売場には今年も女性が列なす事は間違い無いだろう。

◇バレンタインデーの後は、ホワイトデーもどうぞ。
  → ホワイトデー誕生秘話(?) 

余 談
チョコレートの日
 まあ、説明の必要は無いだろう。日本チョコレート・ココア協会(いろんな団体が有るもんだ)が2月14日をチョコレートの日とした。
ネクタイ・デー
 二匹目のドジョウをねらったもの。ネクタイメーカーがチョコレートだけでなく「ネクタイ」も贈ってねと言うわけで制定。
 
独り言.1(義理チョコ)
 私は自他共に認める「甘党」である。チョコレートも勿論好き。義理チョコであろうが何であろうがチョコレートがもらえるならそれでよい(まあ、この齢になってチョコレートを餌に誘拐される心配は無いだろうし)。パッケージに凝るより、おいしく量もあるチョコレートを贈ってほしい、義理チョコでも。
独り言.2(困ったこと)
 この時期、仮においしそうなチョコレートが売られていても男(おじさん)が「これをください」と言うのはなぜか気が引ける。食べたいだけで他意は無いのだが・・・
■この記事を評価してください(最高5 〜 最低1)
  良 →  やや良→  普通→  やや悪→   悪 →
■2010.6.1〜現在までの 読者評価   , 閲覧数 

←目次へ戻る
  【↑】前の話題 節分と豆まき
  【↓】次の話題 母の日とカーネーション
こよみのページ http://koyomi8.com/(http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0721.htm) 暦と天文の雑学