このページは暦注計算で表示する暦注に関する説明のうち、下段についてまとめたページです。

「暦中計算」では、よくたずねられる主な暦注の日付計算ルーチンを載せて行きます。
皆さんの要望が多いものから、少しづつ追加してゆきます。 
(追加の希望は、koyomi37@yahoo.co.jp までどうぞ)

掲載暦注とその説明 (その3)・・・下段について

以下、その他の欄の※印以下の記述

  • 天赦日 (てんしゃにち)
    「てんしゃび」とも言い「天しゃ」と書かれることが多い。「万よし」とも書かれる大吉日。選日法は以下の通り。
    (立春〜)戊寅の日
    (立夏〜)甲午の日
    (立秋〜)戊申の日
    (立冬〜)甲子の日

     
  • 神吉日 (かみよしにち)
    「かみよしび」とも言い「神よし」と書かれることが多い。神社参拝、祭礼、先祖を祀るなどの神事の吉日。選日法は日付の干支のみで決まる単純なもので、以下の通り。

     
  • 大明日 (だいみょうにち)
    「大みょう」と書かれることが多い。大吉日、特に善事・吉事に良い日。建築、移転、旅行などは殊によい。選日法は日付の干支のみで決まる単純なもので、以下の通り。

     
  • 鬼宿日 (きしゅくにち)
    二十八宿の「鬼」の日。大吉日、長寿や名誉を祝うのに殊に良い日。選日法は、二十八宿を参照。
     
  • 天恩日 (てんおんにち)
    「天おん」と書かれることが多い。吉事には良い日。ただし、凶事には用いるべきでない日と言われる。選日法には諸説あるが、暦中計算では日の干支のうち、次に示すものを計算している。

     
  • 母倉日 (ぼそうにち)
    「母倉」と書かれることが多い。天が人間を慈しむ日ということで、吉日。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月・二月子の日、亥の日
    三月・六月・九月・十二月巳の日、午の日
    四月・五月寅の日、卯の日
    七月・八月丑の日、辰の日、未の日、戌の日
    十月・十一月申の日、酉の日

     
  • 月徳日 (つきとくにち)
    「月とく」と書かれることが多い。家の造作や、土を動かすことに関する吉日。選日法は、節月と日の十干による。
    正月・五月・九月丙の日
    二月・六月・十月甲の日
    三月・七月・十一月壬の日
    四月・八月・十二月庚の日

     
  • 受死日 (じゅしにち)
    別名「黒日(くろび)」「●」と書かれることが多い。大悪日。最悪の日とされる。葬式は行っても良いが、それ以外は何をするにも悪い日という。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月戌の日二月辰の日三月亥の日四月巳の日
    五月子の日六月午の日七月丑の日八月未の日
    九月寅の日十月申の日十一月卯の日十二月酉の日

     
  • 十死日 (じゅうしにち)
    十死、十死一生日、天殺日などとも言う。受死日に次ぐ大悪日。何事にも悪い日とされ、葬式にも凶。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月・四月・七月・十月酉の日
    二月・五月・八月・十一月巳の日
    三月・六月・九月・十二月丑の日

     
  • 五墓日 (ごむにち)
    「ごむび」とも呼ばれる。土を動かすことに関する凶日。選日法は、日の干支による(本来は、各人の生まれの納音(なっちん)により関係しない日もあるとされるが、近年は区別をしなくなっているので、暦注計算でも区別していない)。

     
  • 帰忌日 (きこにち)
    「きこび」「きいみび」などとも呼ばれる。元服(成人式?)、金の貸し出しなどは凶。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月・四月・七月・十月丑の日
    二月・五月・八月・十一月寅の日
    三月・六月・九月・十二月子の日

     
  • 血忌日 (ちいみにち)
    「ちいみび」「けこ」などとも呼ばれる。血を見ること(針灸・手術・猟・死刑執行など)は凶。奉公人の雇い入れにも凶。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月丑の日二月未の日三月寅の日四月申の日
    五月卯の日六月酉の日七月辰の日八月戌の日
    九月巳の日十月亥の日十一月午の日十二月子の日

     
  • 重日 (じゅうにち)
    「じゅうび」とも呼ばれる。この日は良いことはさらに良く、悪いことはさらに悪くなる日といわれる。また婚礼は再婚につながるということで忌まれる。また、葬儀などにも凶となる。選日法は、日の十二支による。
    巳の日・亥の日

     
  • 復日 (ふくにち)
    「ぶくび」とも呼ばれる。重日とほぼ同じ意味を持つ暦注。この日に善行を行えば大吉とか(いつだって、「善行」なんだからいいんじゃないのか?)。選日法は、節月と日の十干による。
    正月・七月甲・庚二月・八月乙・辛
    三月・六月
    九月・十二月
    戊・己
    四月・十月丙・壬五月・十一月丁・癸

     
  • 天火日 (てんかにち)
    「てんかび」とも呼ばれる。この日に棟上、屋根拭きなどすれば必ず火災が起こるという凶日。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月・五月・九月子の日
    二月・六月・十月卯の日
    三月・七月・十一月午の日
    四月・八月・十二月酉の日

     
  • 地火日 (じかにち)
    「ちかび」とも呼ばれる。基礎工事、柱建て、井戸掘り、種まき、築墓、葬儀などの凶日。選日法は、節月と日の十二支による。
    正月巳の日二月午の日三月未の日四月申の日
    五月酉の日六月戌の日七月亥の日八月子の日
    九月丑の日十月寅の日十一月卯の日十二月辰の日

     
  • 大禍日(たいかにち)・狼藉日(ろうじゃくにち)・滅門日(めつもんにち)
    まとめて、「三箇(さんが)の悪日」と呼ばれる。万事に悪い日とされる。
    選日法は節月と日の十二支による。本来は生まれ年に該当する三箇の悪日だけ注意すれば良いということだったらしいが、現在は生まれ年とは無関係の悪日とされることが多い。選日と生まれ年の関連は下の表のとおり。
    生年
    節月十一十二
    大禍日
    狼藉日
    滅門日

     
  • 往亡日 (おうもうにち)
    戦いにおいては軍を進めることの凶日。他に遠行、移転、転職、婚礼などの凶日とされる。選日法は節月と、節区切りからの日数による。節月と日数の関係は次ぎの通り。
    節月十一十二
    日数714218162491827102030

     
  • 凶会日 (くえにち)・・・すみません、載せておりません!
    すみませんが、あんまりたくさんあるもので、載せませんでした。だって、書くところがないんだもの・・・。
    ということでごめんなさい(降参です)。
     

最後に一言
要望あって、迷信の巣窟、下段まで手お出してしまいました。困ったものだ。
しかし作ってみて、こんなにたくさんの種類があるのに、プログラムを組むのは簡単。
「下段てなんて単純な規則で作られているんだ!」と変なことに関心。
それにしても、毎日が「厄日・凶日(とちょっとだけ吉日)」の連続。
よくもまあ、こんなに考え出したものです・・・。
願わくは、皆さんがこんなものを信じないで、鼻で笑ってくれるといいですね。
暦注の解説 (その1)
暦注の解説 (その2)
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