日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【蒲団】(ふとん) (「蒲」「団」はともに唐音) 1.蒲の葉で編み、坐禅などに用いる円座。ほたん。 2.(「布団」は当て字)綿・藁わらまたはパンヤ・羽毛などを布地でくる み、座りまたは寝る時に敷いたり掛けたりするもの。冬の季語。 《広辞苑》 何気なく、布団と書いておりましたが、当て字でしたか。 広辞苑の説明では蒲団の蒲は、「蒲の葉で編み、坐禅などに用いる円座」と 書かれた座蒲団からとなりそうですが、《衣のことば》という本では2の蒲 団の語源として布の中に入れたものが「蒲の穂」だったことから蒲団と呼ば れるようになったとありました。 夏の暑い時期には無くてもかまわないと思われた蒲団も、白露を過ぎて朝露 がつくほど朝の気温が下がり始めたこのごろでは、またその暖かさが懐かし くなる蒲団。冬の季語だそうですが、とても冬までは待てそうもありません。 我が家の近所には数年前までは水田だった休耕田があります。 数年前までは稲が生えていたその場所に、現在は蒲が生えています。 あの褐色のきりたんぽみたいで難そうな蒲の穂ですが、一端形を崩すと柔ら かな綿状になります。 そう言えば昔、同じように水辺に沢山生えていた蒲の穂を集めて崩し、綿を とってそれを「秘密基地」に敷き詰めてその温もりに一人悦に入った事があ りました。これって、「蒲団」の独立発見? 私以外にも同じように、蒲の穂による「蒲団」の独立発見をなさった方がい らっしゃるのでは? さて現在も近所に蒲の穂が生える環境に住んでいるわけですが、今の子供た ちもまた「蒲団の独立発見」をしているのでしょうか。もうそんな遊びはし ないのかな?
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