日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【文化】(ぶんか) 1.文徳で民を教化すること。 2.世の中が開けて生活が便利になること。文明開化。 3.(culture) 人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住 をはじめ技術・学問・芸術・道徳・宗教・政治など生活形成の様式と内容 とを含む。文明とほぼ同義に用いられることが多いが、西洋では人間の精 神的生活にかかわるものを文化と呼び、技術的発展のニュアンスが強い文 明と区別する。⇔自然。 本日は「文化の日」ということで、文化という言葉を取り上げてみました。 普段使う文化の意味は 2または 3ではないでしょうか。 私自身も「文化」と言う言葉をかんがえると浮かんでくる意味は、 2と 3の 意味ばかり。 文化の日は日本国憲法が発布された日を記念した祝日。 国民の祝日に関する法律に書かれた意味は「自由と平和を愛し、文化をすす める日」です。 2や 3の意味で「文化をすすめる」を説明してしまうと、生 活を便利にして行くことか何てことになってしまいます。 まあ、生活を便利にして行くことは大切なことですが、それと憲法発布の日 とが結びつきません。辞書を引いて 1の意味を見いだしてようやく腑に落ち ました。 文化の日というのは、文徳を以て国を治めるという決意の日と言うわけです ね。文徳で国を治める、乃ち「徳治」の決意ともとれる「文化の日」という 言葉を、徳治の対義と「法治」、法による統治の基になる法律、憲法の発布 の日に与えたということはなかなか意味深長です。 日本国憲法の前文は、 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を 達成することを誓う。 と結ばれています。この前文で誓われた「崇高な理想と目的」とは何だろう、 憲法発布の日に「文化の日」という名が与えられたのはなぜだろう、折角の 祝日ですから、そんなことを考えながら年に一度くらい憲法を読み直してみ るとよいのではないでしょうか。 日本国憲法 ⇒ http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM (houko.com)
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